ニュースの要約
- カルビーが4月から「じゃがりこ」や「堅あげポテト」など36品目を値上げすることを発表。
- 値上げの理由は、原材料価格の高騰とエネルギーコストの上昇。
- 値上げ幅は最大19%で、「じゃがりこサラダ」は185円から195円に。
- 2022年以降、実質的な値上げが続いており、今回で5回目。
- 消費者物価の上昇が懸念され、他業界への波及効果も注目される。
ニュースの概要
カルビーは、日本のスナック業界の大手製造業者であり、今回の値上げは、原材料費やエネルギーコストの上昇を背景に行われることが発表された。値上げが行われるのは主に「じゃがりこ」や「堅あげポテト」など、消費者に親しまれている人気商品であり、合計36品目に渡る。具体的には、57グラムの「じゃがりこサラダ」の税込み価格が185円から195円に上がる。この価格変更は2024年4月1日納品分から適用され、過去数年間にわたる価格据え置きや容量を減らす「実質値上げ」に続く形となる。特に円安が進行した2022年以降、カルビーは毎年のように価格設定を見直す必要に迫られていた。今回の価格上昇は、消費者生活に直接影響を与えるほか、他の業界にも広がる可能性があるため、幅広い経済影響が懸念される。企業の利益率への影響や、消費者の購買意欲に与える影響を考慮に入れると、食品業界全体のトレンドにも注目が集まる。
日本株全体への影響
日本全体の株式市場において、消費物価の上昇と企業の値上げのニュースは両刃の剣となる。消費者が価格上昇に敏感になると購買意欲が低下し、それが売上に影響を及ぼす可能性が高い。例えば、食品メーカーや小売業にとっては収益が圧迫される恐れがあり、業績悪化に繋がる可能性がある。他方で、原材料価格やエネルギーコストが直接的に関与する企業にとってはコストパススルーが成功すれば利益が圧迫されず、株価へのネガティブ影響度は軽減される。ただし、消費者信頼感の低下や物価上昇が長期化すれば、株式市場全体においても流動性低下や市場調整が起こる可能性が高く、影響は大きい。したがって、全体の影響度は-(2)と評価される。
日本の個別株への影響
カルビー(2229・東証プライム)
評価:(-3)
予想解説
値上げが直接的に利益を守る要素として機能するものの、消費者の購買意欲の低下が懸念され、株価にはネガティブな影響が出る可能性。
明治HD(2269・東証プライム)
評価:(-2)
予想解説
食品価格の上昇による影響はあるが、商品の多様性とブランド力が相対的に強いため、短期的な影響は軽微で推移する可能性。
ヤマザキビスケット(2206・東証プライム)
評価:(-1)
予想解説
スナック菓子価格が上昇する中で、比較的安価な製品の需要が高まり、影響は弱めに出ると予想される。
ロッテHD(4661・東証プライム)
評価:(-2)
予想解説
「お菓子市場全体の利益率圧迫」という側面からは影響が見込まれるが、新製品の開発でカバーしつつ、徐々に安定性を取り戻す可能性がある。
サントリーHD(2587・東証プライム)
評価:(+1)
予想解説
食品関連市場の価格上昇の影響は軽微。直近の好調な業績に基づく株価の堅調さが予想される。
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