ニュースの要約
- 防衛省は2024年度予算案に865億円を計上、イージス・システム搭載艦の整備関連費用。
- 新型イージス艦は、旧イージス・アショアの代替。
- 1番艦は2024年8月23日に三菱重工業で建造、2番艦は2024年9月18日にジャパン・マリンユナイテッドで契約。
- 最新鋭のSPY-7レーダーを搭載し、BMD能力が向上。
- これにより、既存のイージス艦のBMD担当がスリム化され、他の任務への従事が可能に。
ニュースの概要
日本の防衛体制は、ますます厳しい地政学的状況を背景に変化しています。このたび、防衛省が発表した2024年度予算案では、イージス・システム搭載艦の整備に関連する経費として850億円以上を計上しました。この新型艦艇は、旧陸上配備型イージス・システム「イージス・アショア」の代替とされており、その主要な機能は弾道ミサイル防衛(BMD)に特化しています。
新しいイージス艦は、SPY-1レーダーから最新のSPY-7レーダーへとアップグレードされ、より高い防御能力を持つと期待されています。最初の艦艇は2027年度に、次の艦艇は2028年度に就役を目指しています。これによって、従来の艦艇がBMD任務から解放され、南西諸島での洋上侵攻阻止の一助となることが期待されます。
さらに、イージス艦の大型化に伴い、強化された装備や多様な武器システム(例:SM-3やSM-6ミサイル)を搭載する計画もあり、長期的に見れば、日本の防衛力は大いに強化されるでしょう。加えて、革新的な技術(ツインMT30ハイブリッドシステムなど)が採用されることで、効率的かつ効果的な地域防衛が期待されます。
日本株全体への影響
この予算案は防衛産業、とりわけ関連企業にとっての好材料であり、日本全体の株式市場にポジティブな影響をもたらすでしょう。防衛関連の支出の増加は、特に防衛産業に関与する企業の株価を押し上げる要因となります。長期的な視点から見れば、国防に対する関心が高まる中で、安定した収益基盤を持つ企業が注目されると予想され、株価全体としては強気な展開が期待できます。そのため、日本株への影響を評価すると、+3となります。
日本の個別株への影響
三菱重工業(7011・東証プライム)
評価:+4
予想解説
イージス艦の1番艦を担当する三菱重工業は、新たな受注が見込まれ、株価が上昇する可能性があります。特に防衛関連の案件が増える中、業績が向上するでしょう。
ジャパン・マリンユナイテッド(7015・東証プライム)
評価:+3
予想解説
二番艦の建造契約を結んでいるジャパン・マリンユナイテッドも受注増が期待され、株価にはプラスの要素が働くでしょう。今後の業績向上の期待感が株主に支持されると考えられます。
ロールス・ロイス(ロンドン・上場)
評価:+3
予想解説
イージス艦に使用されるガスタービンエンジンを製造するロールス・ロイスも、日本市場からの需要拡大が期待され、株価にプラスの影響を与えると予想されます。
株式会社IHI(7013・東証プライム)
評価:+2
予想解説
防衛関連のエンジンや装備を提供するIHIも、関連事業として受益する可能性がありますが、競争が激しいためスムーズに株価が上昇するかはやや不透明です。
NEC(6701・東証プライム)
評価:+1
予想解説
イージス艦に関わる通信システムや防衛ソリューションを提供するNECは、防衛関連の需要が高まる中、緩やかながら株価の上昇が期待されますが、相対的には大きな影響は少ないでしょう。
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