ニュースの要約
- 中国製太陽光発電システムに不審な通信機器が搭載されていた。
- 通信機器がシステムを遠隔操作し、送電網の不安定化や停電を引き起こす可能性がある。
- この問題は最近9カ月間で複数の中国企業の製品から発見された。
- 中国は太陽光パネルの製造で世界シェアの80%を占め、安全保障への懸念が増大。
- 米中対立の影響で各国が調達先の見直しを進める可能性がある。
ニュースの概要
中国製の太陽光発電システムに不審な通信機器が組み込まれていることがにより、その運用がリスクにさらされていることが報じられました。この通信機器は、太陽光パネルから変換された電力を送電網に流すインバーターやバッテリー内部に存在しており、リモート操作を通じて送電網を不安定にし、広域停電を引き起こす懸念があります。同報道によれば、これらの通信機器は製品仕様書には記載されておらず、特に最近9カ月間においては複数の中国企業製品から発見されたとしています。
国際エネルギー機関(IEA)のデータによると、2021年には中国が太陽光パネル関連製品で300億ドル以上を輸出しており、市場において圧倒的なシェアを誇ります。これに対し、米国や日本、欧州は安全保障を重視し、中国からの依存度を見直す動きが広がると見られます。米下院国土安全保障委員会のメンバーからは、中国共産党がインフラを標的にするリスクが強調され、今後の政策や市場への影響が予想されます。
日本株全体への影響
今回のニュースは、日本株全体に対しマイナスの影響をもたらすと考えられます。中国からの輸入商品に対する懸念が高まり、太陽光関連株やエネルギー関連株には特にネガティブな影響が懸念されます。国内企業が中国製品からの脱却を進める動きがあれば、コストの上昇や供給の不安定化が影響する可能性があります。これにより、日本全体でリスク回避の姿勢が強まり、株価全体に下押し圧力がかかると予想します。
評価:-3
日本の個別株への影響
シャープ株式会社(6753・東京証券取引所)
評価:-2
シャープは太陽光パネル市場において競争力を持つ企業ですが、中国製品のリスクが高まったことで、他国に製品を供給する際の信頼性が損なわれる恐れがあります。
京セラ株式会社(6971・東京証券取引所)
評価:-3
京セラは太陽光発電技術に強みがありますが、中国製品のリスクが高まり、顧客が中国製から日本製に切り替える動きがあれば、受注の減少が懸念されます。
日立製作所(6501・東京証券取引所)
評価:-1
日立はエネルギーインフラを手掛けており、安全保障リスクに関連して受注の見直しが起こる可能性があります。依存度が低ければ影響は限定的です。
楽天株式会社(4755・東京証券取引所)
評価:-2
楽天は自社の再生可能エネルギー事業に注力していますが、中国製品のリスクが高まり、信頼性向上にコストがかかることが懸念されます。
NTTドコモ(9437・東京証券取引所)
評価:-1
インフラとしてのリスク管理を求められる中、通信インフラに直接関わるため、少なからず影響は予想されますが、全体のパフォーマンスにはあまり影響しないと見込まれます。
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