アイスランド企業、ミンククジラ捕獲計画に動物愛護団体が反発｜株価への影響

ニュースの要約

• アイスランドの捕鯨会社が2021年以来初めてミンククジラの捕獲を計画。
• 同国は捕鯨を許可している国の一つで、昨年12月には捕鯨許可を発行。
• 動物愛護団体や観光業界が捕鯨計画に強く反発。
• 捕鯨会社のマネージングディレクターは慎重に計画を進める意向を示す。
• クジラの生存は経済的価値が高いとの意見もあり、抗議デモのリスクには懸念しないとの発言も。

ニュースの概要

アイスランドで、捕鯨会社「Tjaldtangi」が今夏、ミンククジラの捕獲を計画している。この計画は、アイスランドが日本やノルウェーと並んで商業捕鯨を許可する国の一つとして行われているものであり、昨年12月には2社に対して捕鯨許可が発行された。アイスランドの計画では、2050年代までにナガスクジラ209頭、ミンククジラ217頭を捕獲可能とされている。だが、実際には近年、採算が取れないとして捕鯨が行われていなかった。

捕鯨会社のマネージングディレクター、グンナル・トルファソン氏は、計画的に捕獲を進める考えを示し、まずは1頭から始めると説明している。しかし、この計画に対してアイスランドの観光業界は強い反発を示しており、特にホエールウォッチング業界は捕鯨禁止海域の設定を提案している。また、動物愛護団体からは、この計画が非人道的であり、クジラを生かすことの経済的価値を無視しているとの批判が上がっている。

トルファソン氏は、抗議行動に対しては懸念を示さず、地元住民との良好な関係を強調している。また、捕鯨には依然として高い需要があるとし、クジラの取り扱いに関する規則が遵守されることが重要であると述べている。

日本株全体への影響

このニュースは、日本株全体に対しては限定的な影響を及ぼすと考えられる。捕鯨問題は環境問題の観点から賛否が大きく分かれるテーマであり、特に若年層や環境保護に敏感な投資家層からの関心が高まる可能性がある。しかし、アイスランドでの捕鯨計画自体は、直接的な経済的悪影響を日本経済に与えるものではないため、全体的には安定した市場維持が期待される。

そのため、全体としては、ポジティブでもネガティブでもない中立的な流れになると予想され、評価を+1とする。これは市場が外的要因に対して敏感であることを示しているが、捕鯨問題が市場全体に及ぼす影響は限定的であるため、急激な動きは見込まれない。

日本の個別株への影響

1. 楽天グループ（4755・東京証券取引所）

評価：+2

予想解説

楽天は観光関連事業も手掛けているため、アイスランドの捕鯨計画が持ち込まれる影響により、観光業の環境意識が高まれば、持続可能な観光を支持する投資家層から好意的に見られる可能性があり、株価は緩やかに上昇する方向。

2. みずほフィナンシャルグループ（8411・東京証券取引所）

評価：-1

予想解説

金融業界全体に影響を与えるような環境問題への関与が高まると、業績の不安要素が増大し、投資家の信頼感を損なう恐れがあるため、若干の下落を予想。

3. JTB（非上場）

評価：+3

予想解説

観光業の中でエコツーリズムが注目を集める中、環境配慮へのシフトが進むことで、オプションとしての観光プランが増加し、業績を押し上げる期待が高まる。

4. Sony Group（6758・東京証券取引所）

評価：+1

予想解説

エンターテインメント業界での感受性から、環境問題への取り組みが業績に良い影響を与える可能性があり、微増と予想。

5. 任天堂（7974・東京証券取引所）

評価：+2

予想解説

子供向けの製品が多く、環境問題は企業イメージに影響を与えかねないため、捕鯨に関する批判の高まりを踏まえ、株価は堅調に推移する見込み。