整備士不足で車整備業が急減、24年度445件消滅｜株価への影響

ニュースの要約

• 自動車整備事業者の市場撤退が加速している。
• 2024年度に382件の休廃業・解散が発生、過去最多を記録。
• 高騰するパーツ仕入價格や人件費が原因とされている。
• 整備士不足が業績に深刻な影響を与えている。
• 電動車の整備需要が高まる一方で、整備工場は対応能力が不足している。

ニュースの概要

自動車整備業界が厳しい状況に直面していることが明らかになりました。2024年度における自動車整備事業者の休廃業・解散が382件に達し、これは過去最多の記録となります。前年同期（334件）からの増加率は約15％です。そして、特に注目すべきは、負債1000万円以上の法的整理に至った倒産件数が63件に達し、合計で445件が自動車整備の業界から消えたことです。この背景には、パーツの仕入価格や人件費の高騰に加え、少子高齢化に伴う自動車ユーザーの減少が影響しています。また、整備士不足も問題視されており、業界内ではこれが慢性的な痛手となっています。

利便性が高い電動車やADAS（先進運転支援システム）搭載車の台数が増加する一方で、これらに対する整備ニーズは高まっています。しかし、多くの街の整備工場では専門的な知識や技術が不足しているため、こうした最新技術に対応しきれず、顧客はメーカー正規ディーラーへ流出してしまうのが現状です。このようなことから、自動車整備業界はますます厳しい競争環境に置かれることが予想され、さらなる業績の悪化が懸念されています。

日本株全体への影響

日本株全体に対しては、業界全体の不安定さにより自動車関連銘柄が影響を受ける可能性があります。特に、整備業界の厳しい現状は自動車メーカーにも波及し、消費者信頼感の低下や自動車販売の減少を招く恐れがあります。そのため、株式市場全体では、特に自動車関連銘柄の弱気な展開が予想されます。しかしながら、電動車として急激に需要が増している企業は逆にチャンスとも捉えられ、相対的に評価が上がる可能性もあります。

総合評価：-2

全体的に見て、日本株は自動車業界の厳しい環境を反映し下落傾向になると予想します。

日本の個別株への影響

トヨタ自動車（7203・東証一部）

評価：-3

業績が直接的な影響を受けるが、電動車の需要が高まる中で逆風に耐える部分も。

日産自動車（7201・東証一部）

評価：-2

特に電動車のシフトが進む中でまだ安定しているが、全体的な業界の流れにはついていけないか。

ホンダ（7267・東証一部）

評価：-1

部品提供の面で影響が出る可能性があるが、ブランド力によって最低限の影響に抑えられる。

スズキ（7269・東証一部）

評価：-4

整備業者の困難がダイレクトに影響し、業績の悪化が懸念される。

マツダ（7261・東証一部）

評価：-2

新しいモデル投入で成長の余地はあるが、業界全体の風向きに影響される。