赤沢氏、6月首脳合意に期待 日米関税議論の進展｜株価への影響

ニュースの要約

• 日米政府がトランプ政権の関税引き上げに関する交渉を実施。
• 両国間で自動車や鉄鋼関税の撤廃について意見が分かれる。
• 赤沢経済再生担当相は具体的な議論が進展したと発表。
• 日本の交渉では米国車輸入促進のための規制緩和提案も。
• 為替問題と安全保障に関する議題は現段階では扱われず。

ニュースの概要

2023年5月1日（現地時間）に、日米両政府はトランプ米政権下での関税引き上げを巡る交渉を米ワシントンで行いました。この交渉では、自動車や鉄鋼・アルミニウムに関する関税の撤廃について多くの議論が行われましたが、アメリカ側は依然として撤廃には難色を示している状況です。赤沢亮正経済再生担当相は、協議の後の記者会見で、両国の貿易拡大や経済安全保障に関する具体的な議論が進行したことに手応えを感じていることを述べました。しかし、石破茂首相は合意の見通しについて慎重な見解を示し、「なお一致点を見いだせる状況には今のところなっていない」と強調しています。今回の交渉では、米国側が懸念している日本の貿易赤字に対して、日本側は米国車の輸入に有利な規制緩和や農産物の輸入拡大を提案する意向を示しているものの、関税の撤廃に向けた道筋は依然として険しい状況です。今後も協議は続けられ、閣僚レベルでの合意形成を目指して、できるだけ早期に関税問題の解決を図る姿勢が窺えます。同時に、為替問題や安全保障についての議論はこの交渉の枠組みから外れており、それぞれ別途扱う考えが示されています。

日本株全体への影響

今後の交渉の結果によって、日本経済にとって厳しい状況が続く可能性があるため、日本株全体に対してはマイナスな影響が予想されます。特に、自動車メーカーへの影響は大きく、関税が撤廃されない場合、利益見通しに悪影響を及ぼすでしょう。さらに、米国からの割高な輸入が続くことで、財政赤字が悪化し、国内経済全体が縮小する可能性も考えられます。ただし、協議が進展し、何らかの合意が形成されれば、市場全体にとってはポジティブな材料になるため、現時点での判断は難しいですが、注視が必要です。全体の評価としては、焼野原の状況に陥る可能性を考慮し、株価予想は-2といたします。

日本の個別株への影響

トヨタ自動車（7203・東京証券取引所）

評価：-4

自社製品が関税の影響を大きく受けるため、株価は下落する見込みです。

ホンダ（7267・東京証券取引所）

評価：-3

トヨタ同様に、アメリカ市場での競争が厳しくなり、業績にマイナス影響が出ると予想されます。

日産自動車（7201・東京証券取引所）

評価：-3

米国からの輸入に依存しているため、関税問題で苦境に陥るリスクがあります。

住友金属鉱山（5713・東京証券取引所）

評価：-2

鉄鋼関税の影響は直接的ですが、他の収益源がそれをカバーする可能性がありますので、下落幅は限定的か。

三菱商事（8058・東京証券取引所）

評価：-1

広範な事業展開で関税問題の影響が分散され、比較的影響が小さいと考えます。