ニュースの要約
- コマツが2026年3月期の営業利益予想を4780億円に引き下げ。
- 昨年比で27.3%減少と見込まれ、アナリスト予測を大きく下回り。
- 円高や米国関税政策の影響が主な要因。
- 米国での価格転嫁を検討中だが、直接的な値上げは計上せず。
- 関税によるコスト増加を780億円と試算。
ニュースの概要
コマツは28日、2026年3月期の連結営業利益を4780億円と予想することを発表しました。これは前年比で27.3%の減少を示し、アナリストの予測平均である6278億円を大きく下回る結果となっています。この業績見通しの下方修正は、主に建設機械・車両部門における円高や米国の関税政策の影響によるものです。具体的には、関税によるコスト上昇が780億円に達する見込みで、これが営業利益に圧迫をかけるとされています。また、関税による景気悪化も要因となっており、需要の減少に伴ってさらに150億円程度の利益減少が見込まれています。社長の今吉琢也氏は、米国市場での価格転嫁を考慮しているものの、現時点では引き上げを反映していないと説明しました。また、対策としてカナダへの直接輸送を検討していることも明らかにしました。なお、コマツの25年3月期の営業利益は6571億円に増加する予想で、3年連続で過去最高を更新する見込みです。
日本株全体への影響
コマツの業績予想の大幅な下方修正は、建設機械業界全体や関連する日本株にネガティブな影響を及ぼすと考えられます。特に円高や米国の関税が他の輸出企業に対しても影響を及ぼし、業績見通しの悪化が広がる恐れがあります。全体として、消費者信頼感や企業投資に悪影響を与えるため、日経平均などの株価は下落傾向に向かう可能性が高いでしょう。評価は-3とします。
日本の個別株への影響
コマツ(6301・東京証券取引所)
評価:-4
予想解説
業績予想の下方修正はコマツ株に直接的なマイナス要因となり、短期的には株価の下落が避けられない見込みです。
日立建機(6305・東京証券取引所)
評価:-3
予想解説
コマツの影響を受け、同じ建設機械業界の中で業績への悪影響が懸念され、株価は下落する可能性があります。
小松製作所(6303・東京証券取引所)
評価:-3
予想解説
同じ破壊建機製造業ということもあり、コマツの業績予想を考慮すると、株価にダウン圧力がかかるでしょう。
トヨタ自動車(7203・東京証券取引所)
評価:-2
予想解説
関税や円高が影響し、トヨタの輸出利益も圧迫される懸念があり、回避されても予想よりは弱い業績が続く可能性があります。
三菱商事(8058・東京証券取引所)
評価:-1
予想解説
商社としての多角的なビジネスモデルは影響を緩和するかもしれませんが、輸出関連ではリスクがあるため注意が必要です。
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