円相場、一時139円台に　昨年9月以来の円高｜株価への影響

ニュースの要約

• 22日の東京外国為替市場で円高ドル安が進行。
• 一時1ドル=139円台となり、昨年9月以来の高水準。
• トランプ前大統領がFRBのパウエル議長を批判しドル信認が低下。
• 24日に加藤財務相とベッセント米財務長官の会談を控え、円買いドル売りが進む。
• 米国でのドル高是正の要請が背景。

ニュースの概要

22日の東京外国為替市場では、円高ドル安が進行し、一時1ドル139円台を記録する事態となった。これは昨年9月以来約7カ月ぶりの円高ドル安水準。背景には、トランプ前大統領が米連邦準備制度理事会（FRB）のパウエル議長に対して強い批判を展開し、ドルの信認が低下したことがある。具体的には、トランプ氏が利下げを要求し続ける中、中央銀行の独立性が損なわれるとの懸念が広がり、それがドル売りを促進した。また、今月初めに比べて円高が進展したこともあり、日ごとに個人投資家の動きが活発化している。ドルが売られる中、午後5時の時点では1ドル140円28～30銭で取引されており、前日同時刻より27銭の円高ドル安となっている。さらに、控えている加藤勝信財務相とベッセント米財務長官の会談も影響しており、米国のドル高是正に向けた展望が明確であり、経済市場はその見通しに注目している。ドルの動向が日本経済に与える影響が懸念される中、特に輸出企業には厳しい状況が予測されている。

日本株全体への影響

日本株全体に対する影響は、円高が輸出企業の収益に悪影響を及ぼすため、ネガティブな要素が強い。ただし、円高によって内需関連株や輸入企業が恩恵を受ける可能性もある。そうした背景を考慮し、日本株全体の影響度は「-3」と予想する。特に、自動車やエレクトロニクスの大手輸出企業にとっては厳しい環境となるだろう。しかし、長期的な視点で見れば、円高が進むことで国内消費を支える材料にもなり、再び株価が反発する可能性もあるため、一時的な抑圧であることを考慮しての評価である。

日本の個別株への影響

トヨタ自動車（7203・東京証券取引所）

評価：-4

予想解説：円高の影響を大きく受けるため、売上高の減少が懸念され、株価に対する圧力が継続する。

ソニーグループ（6758・東京証券取引所）

評価：-3

予想解説：ゲームやエンターテインメント分野の収益は円高によって影響を受けやすく、収益見通しの下方修正が考えられる。

パナソニック（6752・東京証券取引所）

評価：-2

予想解説：海外事業の比重が高まっているが、円高による利益圧迫が続く見込みで、慎重な市場反応が予想される。

ファナック（6954・東京証券取引所）

評価：-3

予想解説：海外市場向けの工作機械とロボットを扱っているため、円高の影響を強く受け、利益の減少が見込まれる。

JR東日本（9020・東京証券取引所）

評価：+1

予想解説：円高が内需拡大を支え、旅行需要が見込まれるため、比較的安定した業績が期待される。