トランプ関税で製造業復活せず、アメリカ人の知らない弱点｜株価への影響

ニュースの要約

• トランプ米大統領が相互関税を90日間延期し、中国には追加関税145％を発表。
• 世界の主要株価が乱高下、トランプ政権の政策に迷走感。
• 米国の製造業復興を目指すが、成功の見込みは不透明。
• インフレ圧力の中で米国民の不満解消を図るも、効果は疑問視される。
• 最悪のシナリオとして「スタグフレーション」の懸念が浮上。

ニュースの概要

トランプ米大統領が発表した相互関税の90日間延期により、世界市場は一時的に安堵の声を上げたが、中国に対する追加関税145％の導入は市場に大きな不安をもたらした。トランプ氏の意図するところは、米国の製造業を復活させ、国外の企業を米国へ呼び戻すことであるが、この政策の実施には時間がかかることが懸念される。特に、自国の労働者層の不満を解消するための施策が十分に機能しない場合、米国経済に悪影響を及ぼす可能性がある。

さらに、景気が停滞してインフレが続く「スタグフレーション」が発生した場合、世界経済は大きな逆風にさらされる。その結果、株式市場や為替市場はさらに混乱することが懸念されている。トランプ政権の矛盾した政策が長期にわたって続くと、企業のコスト上昇や消費者の購買意欲の低下が顕在化し、業績にも悪影響を及ぼすことが予想される。よって、今後の市場の動向は、トランプ氏の政策に大きく依存することになる。

日本株全体への影響

トランプ氏の相互関税政策や追加関税の発表は、日本企業の国際競争力に直撃する可能性が高い。その結果、特に製造業を中心に影響が波及するだろう。日本株市場も米国市場に連動する傾向が強いため、全体的には慎重な動きが求められると考えられる。予想通りの展開が続けば、株価は短期的には混乱する可能性が高く、特に製造業関連株にはマイナス要因が多い。評価は-3と予測する。

日本の個別株への影響

トヨタ自動車（7203・東京証券取引所）

評価：-4

影響が大きい。トランプ政権の関税政策により、部品調達コストが上昇の可能性が高く、利益圧迫が懸念される。

ソニーグループ（6758・東京証券取引所）

評価：-3

半導体関連の影響を受けるため、コスト高が業績に響く可能性が考えられる。また、米国市場への依存度が高い。

NTTドコモ（9437・東京証券取引所）

評価：-2

為替の影響で収益が変動するが、直接的な影響は他の企業に比べて軽微と言える。

パナソニック（6752・東京証券取引所）

評価：-3

トランプ氏の関税政策は製造コストに直結するが、革新技術での優位性を保つ可能性もあり一長一短。

任天堂（7974・東京証券取引所）

評価：-1

米国市場での存在感が強いが、ゲーム機の関税の影響は現段階では限定的か。為替の動きには注意。