欧州再軍備、財源は？仏が国民へ防衛ファンド購入を訴え｜株価への影響

ニュースの要約

• フランス政府が防衛ファンドを設立し、軍需産業への投資を促進。
• 公的投資銀行が資金調達を進め、無人機や砲弾製造企業への投資を狙う。
• フランスの債務がGDP比114％に達しており、財政再建が急務。
• 欧州全体で国防費を増額する動きが進行中。
• 北欧・東欧諸国は国防費を大幅に増額する方針を表明。

ニュースの概要

フランス政府は、防衛産業の強化を目的とした新たな「防衛ファンド」を設立し、国民に対して資金調達の協力を呼びかけています。このファンドは、無人機（ドローン）や砲弾を製造する企業に対して投資を行い、4億5000万ユーロの資金調達を目指しています。フランスの国防費はGDPに対して2%であり、将来的には3%から3.5%への引き上げを計画しています。これに対し、フランスの債務はGDP比で114%に達し、財政再建が急務となっています。また、フランス国内では国民の負担を抑えつつ、国防費を増額する方針が模索されています。

欧州全体としても、特にロシアの脅威に応じて、北欧や東欧諸国では国防費の増額が進められています。スウェーデン、エストニア、リトアニア、ポーランドなどは、それぞれの目標値を設定し、債務が比較的少ないため、国防費の増額に迅速に対応しています。この流れは、米国との協力の重要性を示すものでもあり、国際的な安全保障環境の変化が、欧州各国の国家予算に大きな影響を与えることを示唆しています。

日本株全体への影響

このような欧州における国防費の増額は、日本株全体に対して、マクロ経済環境へ割引率を下げる効果を持つ可能性があり、追随する形で日本国内でも防衛関連株の市場価値が注目されることが考えられます。しかし、全般的なリスクオフの動きや世界的な金利上昇が懸念される中、日本企業全体にとってマイナス影響を受けることもあります。これを踏まえ、日本株全体への影響度は、評価は+2となります。

日本の個別株への影響

株式会社川崎重工業（7012・東京証券取引所）

評価：+3

予想解説：防衛関連の事業が伸びる可能性があるため、株価の上昇が見込まれる。

株式会社三菱重工業（7011・東京証券取引所）

評価：+4

予想解説：防衛産業への関与が強い同社にとって、欧州の防衛費増加が業績を押し上げる要因となる。

株式会社NEC（6701・東京証券取引所）

評価：+1

予想解説：セキュリティ関連のビジネスが影響を受けるかもしれないが、他の要因も強いため影響は限定的。

株式会社日立製作所（6501・東京証券取引所）

評価：+2

予想解説：防衛関連のインフラ事業において活躍できる場面が増えるが、影響は限定的。

株式会社日本電気（6705・東京証券取引所）

評価：-1

予想解説：防衛関連への投資が期待できる一方で、全体のリスク回避姿勢から短期的には不安視される。