60歳超で給与減、6割の理由はモチベ低下｜株価への影響

ニュースの要約

• 60代の正社員経験者の多くが再雇用され、職務形態の変更が起きている。
• 定年後の再雇用で、給与が下がる傾向が見られる。
• 特に60代前半で60%以上、60代後半では65%以上が給与・賞与が減少している。
• 一方で、給与が下がらない人もおり、彼らのモチベーションは維持されている。
• 中高年層に対する偏見や、モチベーションの低下が社会的に問題視されている。

ニュースの概要

パーソル総合研究所が発表した調査結果によると、60代で正社員を経て再雇用されるケースが多い中、高齢者に対する処遇の変化が顕著に見られている。65歳が一般的な定年とされるが、実際には60歳から給与や労働条件が見直されることが多い。特に給与が下がる傾向が強く、60代前半においては約6割、後半では65%が給与や賞与の削減を経験している。このことは、労働市場における高齢者の位置付けや、その影響を受ける企業文化にとって重要な要素となる。

また、雇われる契約形態が正社員から契約社員や嘱託社員に変更されることが多く、これが更なる給与減少を引き起こしていると指摘されている。社会全体では「働かないおじさん」などといった偏見もあり、中高年者のモチベーションの低下が問題視される中、具体的な施策を企業が講じなければならない立場にある。また、そうした背景から、60代以上の労働者の雇用環境の変化が、今後の企業経営や株式市場にどのように影響を与えるかが注目される。

日本株全体への影響

このニュースは日本経済全体において、高齢者の労働市場における役割及び企業の人件費に影響を及ぼす可能性があります。特に、労働力不足が懸念される中、高齢者を活用できない企業は競争力を失うおそれがあります。全体的に、給与減少、労働条件の変更が一般化する方向に進むと、消費が減少し、経済成長を阻害する可能性があります。事業環境が厳しくなる中、特定のセクターでは株価が下がることが予想され、全体的には慎重な見方が強まるでしょう。評価は「-3」とします。

日本の個別株への影響

トヨタ自動車（7203・東証一部）

評価：（-2）

トヨタは高齢者雇用の促進が進む中、働き方改革の影響を受ける可能性がある。高齢者の給与減少が消費に影響し、自動車業界全体に悪影響を及ぼすリスクがある。

ソニーグループ（6758・東証一部）

評価：（-1）

ソニーは世界的なブランド力を持っているが、高齢者の処遇問題がメンタル面での従業員士気に影響を与えるかもしれない。給与減少は人材流出を招く可能性もある。

日本電産（6594・東証一部）

評価：（-2）

人件費の変動が企業経営に与える影響が直撃する可能性があり、高齢者雇用の指標がそのまま企業業績に響くことも考えられる。

キヤノン（7751・東証一部）

評価：（-1）

特に技術職での高齢者雇用が影響を受け、長期的に見れば新しい人材育成に計画的な投資が必要になるかもしれない。

日本たばこ産業（2914・東証一部）

評価：（-3）

高齢者市場が重要な消費者層であるため、彼らが給与減少を経験すると、消費パターンの変化が直接的な影響を及ぼし、株価にマイナスの影響が出る可能性が高い。