ニュースの要約
- 中国の不動産市場が深刻な不況に陥っている。
- 2024年の新築住宅販売面積が前年比14.1%減、その販売額は17.6%減。
- 住宅在庫が16.2%増加し、未完成の高層ビルの工事が再開されている。
- 不況にもかかわらず新築物件が完成し続け、悪循環を招いている。
- 新築物件の増加は、政府の圧力によるものであるとの見方。
ニュースの概要
中国の不動産市場が再び注目を浴びている。最近発表された統計によると、2024年の新築住宅の販売面積は前年比で14.1%減少し、販売額も17.6%減少している。これは過去数年前のピーク時の数値と比べると、ほぼ半減している。この厳しい状況にも関わらず、住宅在庫は前年同月比で16.2%の増加を示しており、これが中国の不動産市場の悪化をさらに助長している。特に注目すべきは、長年放置されていた未完成建物の工事が再開された点である。中国政府の号令により新築が進められているというが、これらの動きは市場の健全性を疑問視させる結果となっている。例えば、天津市の高銀金融117というビルは高さ597メートルにも達し、高層マンション団地の中心にそびえている。政府の意向を受けて不動産市場を立て直そうとする試みには意義が感じられるが、これが本当に持続可能な解決策なのかは疑問が残る。新築物件の乱発により在庫はますます増え、市場の健全な循環が失われつつある。
日本株全体への影響
中国の不動産市場の悪化は、日本の株式市場にも影響を及ぼすと考えられる。特に、アジア経済の相互依存性を考慮すると、中国経済の不安定さは投資家の心理に大きな影響を与える可能性がある。不動産市場が低迷する中で、関連する資材やサービス、日本からの輸出企業にとっても打撃となる。特に、建設資材や機械を扱う企業にとっては需要の減少が懸念されるため、日本株全体の投資家心理がややネガティブになると予想される。これらを踏まえた全体評価は、-2と予想する。
日本の個別株への影響
株式会社大成建設(1801・東京証券取引所)
評価:-3
予想解説
不動産市場の悪化により、中国への輸出や関連ビジネスが厳しくなる見込み。新興国市場での成長可能性が制約される。
株式会社鹿島建設(1812・東京証券取引所)
評価:-2
予想解説
中国でのプロジェクトが減少する影響が見込まれるものの、国内の需要がまだ見込めるため、下落幅は限定的か。
住友商事株式会社(8053・東京証券取引所)
評価:-1
予想解説
中国市場への依存度が比較的低いため、影響は薄いが、マクロ経済環境の影響を受ける懸念がある。
株式会社ウエストホールディングス(1407・東京証券取引所)
評価:-2
予想解説
建設バブル依存から脱却できていないため、影響が出やすいが、地域単位での需要維持が期待される。
株式会社住友不動産(8830・東京証券取引所)
評価:-3
予想解説
中国の不況が影響を及ぼす可能性が高い。無理に新築物件を増やす方向に進むと、供給過多を招く懸念がある。
カテゴリ:マーケット・株式
タグ:不動産, 中国経済, 大成建設, 1801, 鹿島建設, 1812, 住友商事, 8053, ウエストホールディングス, 1407, 住友不動産, 8830, 投資, 株式市場, 経済動向, 在庫増加
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