ニュースの要約
- 2023年春闘で大手企業が4~5%の賃上げを見込む。
- 金利上昇に伴い、初任給が高騰する企業が増加。
- 大企業中心の賃上げが進む中、小企業の動きは鈍い。
- 政府が賃上げと価格転嫁の促進を政策に掲げている。
- 中小企業の再編と設備投資の活性化も求められている。
ニュースの概要
2023年の春闘が近づいている中、賃上げに関する議論が活発に行われています。昨年の春闘ではかつてない水準の賃上げが実現し、今年も大企業を中心に4~5%の賃上げが期待されています。金融機関を中心に、初任給設定が30万円や40万円と高水準になる企業も出現しており、全体的に賃上げの機運が高まっています。とはいえ、賃上げの波は主に大企業に留まっており、中小企業の従業員に対してはまだ十分に浸透していないのが現状です。中小企業は多くが大企業の下請けとしての業務を行なっており、賃上げの原資を確保するためには、コストの価格転嫁が必要です。このため、石破政権は賃上げを重視した政策を進めており、2020年代に最低賃金を1500円に引き上げる方針を掲げ、適切な価格転嫁を促す施策の実施を指示しています。しかし、持続的な賃上げを維持し成長に繋げていくには、まだ課題があります。特に中小企業の経営体力が弱く、大規模なデジタル投資に踏み切れないことが、賃上げを難しくしています。そのため、政府は中小企業の設備投資を促進する政策を打ち出し、再編支援を行い企業基盤の強化を図る必要があります。日本経済の健全な成長には、これらの施策及び税制の見直しによるインセンティブ付与が欠かせません。
日本株全体への影響
日本株全体としては、賃上げの方向性が示されていることから、企業の利益向上や消費者の購買力増加の期待が高まり、株価の上昇が見込まれます。ただし、中小企業への賃上げの波及が遅れていることから、全体的な成長には限界があると考えられます。このため、慎重な観察が必要です。評価は+3を予想します。
日本の個別株への影響
トヨタ自動車(7203・東証一部)
評価:+4
予想解説
賃上げによる消費増加が期待され、自動車購入需要の回復に寄与する可能性があるため、株価は上昇すると見込まれます。
ソニーグループ(6758・東証一部)
評価:+3
予想解説
エンターテインメント市場の活性化と賃上げの効果により消費が促進される見込みであり、株価は上昇傾向にあるでしょう。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306・東証一部)
評価:+4
予想解説
金利上昇が続く中で、金融機関の業績改善が見込まれ、株価上昇が期待されます。
任天堂(7974・東証一部)
評価:+2
予想解説
消費者の購買力向上によりゲーム市場が好調になる可能性があるため、株価の上昇が見込まれますが、他国市場の影響も考慮する必要があります。
いすゞ自動車(7202・東証一部)
評価:+3
予想解説
製造業全体に賃上げの影響が出てくることで、業績改善につながると見込まれ、株価もプラス傾向で推移するでしょう。
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