中国BYD躍進の真因は“EVではない”衝撃｜株価への影響

ニュースの要約

• BYDが2024年にテスラの崩しに成功する可能性が高まっている。
• EV市場では依然としてテスラがリードしているが、BYDの成長はPHVモデルによるところが大きい。
• PHVが消費者の現実的な選択肢として受け入れられつつある。
• 中国市場での成功がBYDの販売に寄与している。
• 2024年が自動車業界にとっての分岐点とされる。

ニュースの概要

BYD（比亜迪）は、2024年においてテスラと異なり、電気自動車（EV）市場での戦略を多様化させ、特にプラグインハイブリッド車（PHV）を強化することで存在感を増している。2023年、両社の販売台数差は23万台に達していたが、2024年にはこの差が2万台まで縮小される見込みで、BYDがテスラに迫る勢いを見せている。BYDの成功の鍵は、EVに対する懐疑的な消費者を取り込み、従来のガソリン車からの移行を促すPHVモデルの充実にある。特に中国市場での需要に支えられた成長は、当面の間、EV市場にも影響を与えると考えられ、同時に自動車業界全体にとって2024年は重要な分岐点になるとの見方が広がっている。世界中での気候変動への意識が高まりつつある中で、自動車メーカーはEVとPHVのバランスを如何に取るかが問われるようになっている。今後の展開によっては、BYDのような企業が市場のダイナミクスを変える可能性も高いため、自動車産業全体の動向に注目が必要だ。

日本株全体への影響

中国市場でのBYDの成長は、日本の自動車業界にも波及効果を及ぼす可能性がある。特に、トヨタやホンダなど、日本の大手自動車メーカーはPHVやEVの市場の成長に積極的に対応しているため、競争がさらに激化することが予想される。これにより、株価に対して短期的には圧力がかかる可能性があるが、長期的に見ると新技術や新製品の開発が進むことで、再度の成長機会も考えられる。全体としては、日本株市場にも影響が及ぶが、それが即座に大きな下落を引き起こす要因になるとは限らず、適度なリスク警戒感が株価に織り込まれる流れになると予想する。評価としては、3（横ばいからやや下落）の水準に位置付ける。

日本の個別株への影響

トヨタ自動車（7203・東証一部）

評価：(+1)

予想解説

トヨタはPHV技術に強みを持つが、BYDの成長に対するプレッシャーが少なからず影響する可能性がある。

ホンダ（7267・東証一部）

評価：(+1)

予想解説

ホンダもPHVモデルを強化しているが、BYDとの競争が影響し、特に経営上の慎重さが求められる。

スバル（7270・東証一部）

評価：(-2)

予想解説

スバルはEV市場での展開が遅れているため、他社の成長に影響されやすく、その結果、株価が下落する可能性がある。

日産自動車（7201・東証一部）

評価：(+2)

予想解説

日産のリーフが引き続き人気を持つが、BYDの成長が影響を必ずしもポジティブに行かないため、株価は安定しないリスクがある。

マツダ（7261・東証一部）

評価：(-3)

予想解説

マツダのEV戦略が後れを取っている影響で、BYDの迅速な成長に差をつけられることが懸念され、株価が下落する可能性が高い。