冷凍食品ブームで倉庫が飽和状態！占有率90%超で物流危機｜株価への影響

ニュースの要約

• 日本の主要12都市で冷凍冷蔵倉庫の庫腹占有率が93.5%に達している。
• 冷凍冷蔵倉庫の不足が続き、荷物を分散して保管する傾向が見られる。
• 輸入冷凍食品はコンテナ船で運ばれ、湾岸部の倉庫に集中する。
• 冷凍倉庫不足が物流効率を低下させている。
• 2024年の「物流の2024年問題」とともに、冷凍冷蔵倉庫の需給バランスが悪化している。

ニュースの概要

最近の報告によると、日本国内の冷凍冷蔵倉庫の庫腹占有率が93.5%に達し、ほぼ満杯の状態が続いている。この状況は、近年の輸入冷凍食品の増加と密接に関連しており、特に湾岸部の冷凍倉庫が需給の中心になっている。倉庫の不足により、多くのメーカーや問屋が複数の倉庫に荷物を分散して保管するようになっているものの、これが効率を悪化させており、物流において大きな課題となっている。また、2024年には「物流の2024年問題」と呼ばれるトラック輸送がひっ迫する事態が予測されており、冷凍冷蔵倉庫不足がコールドチェーンの痛手となる可能性がある。

この冷凍冷蔵倉庫不足は、冷凍食品を扱う各企業にとって大きな影響をもたらし、効率的な流通ができないことから、コストが増加し、顧客への安定供給が困難になる恐れがある。そのため、物流業界は、冷凍冷蔵倉庫の増設や新たな輸送ネットワークの構築を急ぐ必要がある。また、これに伴い、冷凍倉庫を管理する企業やトラック輸送を行う運送会社が注目されている。

日本経済全体においても、冷凍食品の流通は重要なセクターであり、冷凍倉庫の問題が解決されない限り、食材の流通に悪影響を及ぼす恐れがある。更に、物流が停滞することで、食品価格の上昇にも繋がりかねない。全国的な供給網の問題は、経済のさまざまな側面に影響を及ぼすことが懸念される。

日本株全体への影響

日本株全体にとって、冷凍冷蔵倉庫不足は短期的にはネガティブな影響となる。物流の問題は、消費者への食品供給に影響を与え、特に冷凍食品関連事業の企業の株価には下押し要因となるだろう。長期的には、新たな倉庫投資や物流網の見直しによる需要の安定化が期待されるため、会社によってはプラス要因になる可能性も考えられる。しかし、短期的にはマイナスの影響が強く、株価は低迷するリスクが高いとみられる。全体的に日本株の評価を-3とする。

日本の個別株への影響

味の素株式会社（2802・東京証券取引所）

評価：-3

予想解説

冷凍食品を手掛ける味の素株式会社にとって、冷凍倉庫の不足は直接的な供給コストの上昇を意味する。効率的に商品を流通させるのが難しく、結果的に利益率が圧迫される恐れがある。

日本冷凍食品株式会社（2212・東京証券取引所）

評価：-4

予想解説

冷凍食品業界全体にとって厳しい状況が続く中、需要の急増に対して供給網の問題が深刻になる。多くの加工品や商品の流通が不安定になり、業績に悪影響を及ぼす可能性が高い。

凸版印刷株式会社（7911・東京証券取引所）

評価：-2

予想解説

冷凍倉庫関連の事業を手掛けているため、倉庫不足が利益に影響する可能性がある。一方で、印刷業務の需要は安定しているため、評価はあまり下がらないと考えられる。

サカタのタネ株式会社（1377・東京証券取引所）

評価：-1

予想解説

冷凍食品との関連性は低いものの、物流問題が企業の運営に影響を及ぼす可能性がある。若干のリスクはあるものの、持ちこたえる余地がある。

トランコム株式会社（9058・東京証券取引所）

評価：-3

予想解説

物流会社としてインフラに依存するため、冷凍倉庫不足によるトラック輸送のひっ迫が直に影響する。効率的な運用が困難になり、短期的には株価にマイナスの影響を及ぼす見込み。