ニュースの要約
- 韓国のウォン相場が急落し、過去15年で最も安値を記録。
- 外貨準備高は昨年末で4156億ドルと増加している。
- 韓国当局は市場介入を控え、外貨準備高の無駄遣いを警戒。
- 国民年金が外国為替市場での役割を果たす計画。
- 政府はウォン安が続く中で慎重な対応を求められている。
ニュースの概要
韓国では、昨年12月3日に非常戒厳事態が発生した後、ウォン相場が急落し、その影響が続いています。韓国銀行が発表した10-12月期の対ドルの平均ウォン相場は、13億9684万ウォンで、2009年の金融危機以来、15年ぶりの安値となっています。ウォン相場の低下に対抗するために、外国為替当局は外貨準備高を使うことに慎重であり、昨年末の外貨準備高は4156億ドルと前年より微増しました。これに対して、韓国の金融当局関係者は、ウォンだけが弱くなっているわけではないため、むやみにドルを使うことは危険であるという見解を知らされています。特に過去の新興国での通貨危機の教訓から、慎重な対応が求められているという状況です。また、韓国政府は大口投資家である国民年金を駆使して市場を安定化させる計画を立てています。国民年金が為替ヘッジを行うことで、一定のウォン安が続く際には保有する海外資産を売却し、市場へドルを供給することで相場を安定させる効果が期待されます。韓国銀行の担当者は、この戦略が為替相場の安定に寄与するだろうと述べています。
日本株全体への影響
韓国のウォン安が続く中、アジア全体の市場に対する影響は懸念されています。ウォン安は韓国製品の輸出競争力を高める一方で、日本企業にとっては競争が激化する原因となりえます。これにより、輸出業者の一部に悪影響が及ぶ可能性があります。また、韓国が動向を探る中で、日本の金融市場も影響を受けるでしょう。しかし、日本の国内市場は、韓国とは異なる内需主導型であり、一定の安定性を保つことが見込まれるため、全体としては中立的な影響があります。評価としては、-1とさせていただきます。
日本の個別株への影響
トヨタ自動車(7203・東京証券取引所)
評価:-2
トヨタは韓国市場にも影響を受けるため、ウォン安が進むことで苦戦する可能性があります。
ソニーグループ(6758・東京証券取引所)
評価:-1
韓国のエンターテインメント業界との競争が激化するため、影響を受ける恐れがあります。
セガサミーホールディングス(6460・東京証券取引所)
評価:-1
家庭用ゲーム機市場の競争が激化し、韓国製品に対抗する必要性が生じます。
パナソニック(6752・東京証券取引所)
評価:0
韓国との競争にはある程度強いが、ウォン安による影響が無視できない。
ファーストリテイリング(9983・東京証券取引所)
評価:-2
韓国市場との競合があるため、ウォン安は悪影響をもたらす可能性があります。
カテゴリ:経済・金融
タグ:ウォン, 韓国, 外貨準備高, 株価, トヨタ自動車, 7203, ソニーグループ, 6758, セガサミーホールディングス, 6460, パナソニック, 6752, ファーストリテイリング, 9983, 為替相場
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