日本製鉄会長、USスチール買収計画に断固拒否｜株価への影響

ニュースの要約

• 日本製鉄がUSスチールの買収計画に対し、バイデン大統領が禁止命令を出した。
• 日本製鉄の橋本会長は、この命令は違法であり、無効を求める訴訟を起こすと発表。
• 橋本会長は禁止命令が適正な審査手続きに基づいていないと主張。
• USスチールとのパートナーシップが競争力維持のために重要だと強調。
• アメリカでの事業遂行を諦めない姿勢も示す。

ニュースの概要

日本製鉄がアメリカの大手鉄鋼メーカーUSスチールの買収を計画していたが、バイデン大統領はこの取引に対して禁止命令を出した。この背景には、アメリカ国内の安全保障や経済の保護があるとされており、具体的にはCFIUS（対米外国投資委員会）の審査を経ずに出た命令であると橋本会長は訴えている。時折、中国など外資による米国企業への投資が安全保障上の懸念材料となることがあるが、橋本会長によれば、USスチールとのパートナーシップが同社の競争力を高めると主張している。また、橋本会長はアメリカでの事業は諦めない姿勢を示しており、アメリカ市場への依存度が高い企業にとっては、前に進むための対抗措置を課題として受け止める必要がある。この発表は、日本製鉄だけでなく、鉄鋼業界にも波及効果をもたらす可能性がある。

日本株全体への影響

今回のニュースは、日本製鉄の直接的な影響を超えて、日本株全体に-2の影響を与えると予想される。バイデン政権の規制は、海外進出を目指す日本企業に慎重さを強いる可能性があるため、投資家の信頼感に影響を与える。また、地政学リスクの高まりが、円相場や株式市場全体に負の影響を及ぼす可能性があるため、全体的には慎重な姿勢が求められるだろう。日本株式市場への影響は、短期的にはマイナスに働くとみられるが、長期的には米国との関係の再構築が必要とされるのかもしれない。

日本の個別株への影響

日本製鉄（5401・東京証券取引所）

評価：-3

予想解説

買収計画の中止による市場の不透明感が増し、株価は下方修正される恐れ。競争力を維持するための戦略としては厳しい立場に。

JFEホールディングス（5411・東京証券取引所）

評価：-1

予想解説

日本製鉄の影響を受けつつ、相対的に安定した業績を示す可能性があり、影響は限定的だが、市場全体のセンチメントの悪化に注意。

新日鐵住金（5406・東京証券取引所）

評価：-2

予想解説

事故や不測の事態を避けるため、株価は下落の可能性が高い。市場全体の動向に引きずられる形になる可能性が。

住友金属工業（5405・東京証券取引所）

評価：-1

予想解説

USスチールとの提携の影響を受けつつ、比較的安定した需要が見込まれ、下落幅は小さいと見込む。

日立金属（5486・東京証券取引所）

評価：0

予想解説

鉄鋼業界における位置を考慮すると影響は少なく、むしろ他国市場をターゲットにした成長戦略が見込まれるので、安定を保てる。