東南アジアにエンジン車回帰の兆し｜株価への影響

ニュースの要約

• タイのBEV（バッテリー電気自動車）市場の拡大と減少について報告。
• 中国系ブランドの参入が進むものの、2024年の販売台数は前年同期比で3.4％減少。
• コロナ影響後の回復が期待される中で、消費者のBEV離れが顕著。
• インドネシアでは年間BEV販売台数が前年から65.2％増加したが、全体の1.6％にとどまる。
• マレーシアはBEV普及に向けて積極的な政策を示すも、市場の実態は依然として低調。

ニュースの概要

この記事は、東南アジアにおけるバッテリー電気自動車（BEV）の普及状況、特にタイの市場について詳細に述べています。近年、タイではBEVの需要が拡大し、中国の自動車ブランドが多く参入する中、MGブランドの"MG ZS EV"などが目立っていました。しかし、2024年に入ってからの販売台数は前年同期比で減少しており、3.4％の減少が報告されています。これは、消費者がBEVの再販価値を懸念し、他ブランド間での激しい値下げ競争が影響しているからです。

記事によれば、消費者の間で「BEVブーム」に対する熱が冷めつつあり、新型コロナウイルスの影響からの回復に期待した市場が、「BEVが向かう未来」に疑問を持つまでに至っています。インドネシアやマレーシアでもBEV販売の増加が見られるものの、それに対する市場の実態は依然として厳しいものがあります。特にマレーシアでは、新車販売に対するBEVのシェアは非常に低く、1.3％にすぎません。

このような背景の中で、タイの政府や業界関係者はBEV普及に向けた展望を示していますが、実際には消費者の意識変化やマーケットの競争が影を落としている状況です。

日本株全体への影響

このニュースは、日本の自動車産業全体に対して中立からややマイナスの影響を与える可能性が高いです。特に日本の自動車メーカーは、電気自動車（EV）市場へのシフトを進めていますが、東南アジア市場の消費者がBEVに対して冷めていることは、市場全体の成長に対する不安を引き起こす要因となります。また、競争の激化や低価格路線が浸透する中、日本メーカーの収益、特に新興市場でのシェア拡大への悪影響が懸念されます。したがって、日本株全体への影響度は評価値-2と予想します。

日本の個別株への影響

トヨタ自動車（7203・東京証券取引所）

評価：(-3)

予想解説

トヨタはハイブリッドや電池電気自動車（BEV）に注力しているものの、東南アジア市場では中国メーカーの割安な車が台頭してきており、競争が厳しい。これにより、売上に影響を及ぼす可能性がある。

日産自動車（7201・東京証券取引所）

評価：(-2)

予想解説

日産は主にEVに注力しているが、東南アジアにおける需要の減少が影響し、販売計画に影響を及ぼす可能性が高い。

ホンダ（7267・東京証券取引所）

評価：(-1)

予想解説

ホンダもBEV市場に参加していますが、バレルリや価格競争が進む中、展開の遅れが懸念される。新規参入企業に対抗するために追加投資が必要かもしれない。

マツダ（7261・東京証券取引所）

評価：(-1)

予想解説

マツダは電動車両へのシフトを進めていますが、東南アジア市場では新車販売のシェアが低く、競争が激化する中、思ったように市場を獲得できないリスクがある。

スズキ（7269・東京証券取引所）

評価：(+1)

予想解説

スズキは比較的安価な車を提供しており、東南アジア市場において一定のシェアを維持する余地がある。ただし、競争が激化する可能性には注意が必要。