韓国、為替レート1450ウォン台で総力防御も不発｜株価への影響

ニュースの要約

• 韓国政府がウォン安ドル高を防ぐための対策を強化。
• 外貨貸出規制を緩和し、外貨流動性確保を支援。
• 外貨準備高が4,000億ドルを割ることへの懸念。
• 外国為替需給改善法案を発表、為替取引の活性化を図る。
• 韓国株式市場は下落傾向、外国人投資家の売り越しが影響。

ニュースの概要

韓国政府は、ウォン安とドル高を防ぐための総力戦に乗り出している。市中銀行の外貨流動性を確保するため、外貨貸出規制が緩和され、外貨準備高や外国為替平衡基金、国民年金などを駆使して対策を強化する姿勢だ。特に、最近の週末終値で1ドル1451.4ウォンに達し、2009年の金融危機を彷彿とさせる状況となっていることから、政府は危機感を持って対策を講じている。企画財政部は、金範錫氏を議長とする金融懇談会を開催し、新たな「外国為替需給改善法案」を発表した。その要点は、外国為替流入規制の緩和であり、これにより先物為替ポジションの限度を引き上げ、為替取引の活性化を図る。この新しい規制のもとで、外貨の市場流入が期待できる。また、外貨貸出のルールも改定され、特に韓国企業のための資金調達が迅速に行えるようになる。これにより、韓国ウォンの価値が安定することが期待されるが、まだ不透明感が残っている。韓国市場はすでに外国人投資家の売り越しが続いており、慢性的な株価下落が見込まれる状況だ。KOSPIは2400を割り込み、韓国の経済状況には不安が広がっている。

日本株全体への影響

韓国政府の円滑な政策実施が、日本市場に対しても一定の影響を与える可能性がある。韓国市場の不安定さが、他のアジア株式市場にも波及し、日本株も影響を受けるリスクがあるため、日本株全体にはマイナスだと評価する。特に、韓国のウォン安が進行すると、日本企業の競争力に波及する可能性があり、結果的に日本の輸出関連株が影響を受けるかもしれない。このため、日本株全体への影響度は評価-3とする。

日本の個別株への影響

トヨタ自動車（7203・東京証券取引所）

評価：-2

韓国の自動車産業との競争が影響を与える可能性があるが、トヨタのブランド力により、下落は限定的。

ソニーグループ（6758・東京証券取引所）

評価：-1

エンターテインメント分野での国際取引に影響が出るかもしれないが、影響は少ないと考えられる。

任天堂（7974・東京証券取引所）

評価：-1

韓国市場は一部のゲーム関連産業に影響を与える可能性があるが、グローバルな事業展開において影響は限定的。

ファーストリテイリング（9983・東京証券取引所）

評価：-2

韓国のファッション市場への影響考慮すると、値下がりのリスクがある。

ネクソン（3659・東京証券取引所）

評価：-3

韓国がゲーム市場の中心であるため、為替変動の影響を直接受けるリスクが高い。