日産、鴻海から提携打診 ホンダ協議を後押し｜株価への影響

ニュースの要約

• 日産自動車がホンダとの経営統合を検討中。
• 統合背景には、鴻海からの資本提携打診がある。
• 日産はHVモデル不足で、統合による強化の必要性が高まっている。
• 日産は営業利益が前年の9割減と深刻な業績悪化。
• 統合協議に前向きな一方で、日産の業績回復が前提となる。

ニュースの概要

日産自動車は、フランスのルノーとの関係を見直した後、ホンダとの経営統合に向けた動きを加速させることが報じられています。特に、台湾の鴻海精密工業からの資本提携の打診が影響しており、同社との関係を整理するためにホンダとの統合を急がざるを得ない状況にあります。日産は、北米や中国市場での販売が低迷しており、2024年9月中間連結決算での営業利益が前年比で9割も減少する見通しです。特にハイブリッド車（HV）市場への対応が遅れたことが影響しています。このような背景から、日産はホンダとの統合によってHV分野での協力を図ろうとしているのです。また、ホンダは次世代HV駆動システムの投入を予定しており、世界販売台数を大幅に増加させる目標を掲げています。これに対し、日産は早急な業績回復を迫られており、その実現が統合協議の前提条件となります。株式市場では、日産株が急騰した一方で、ホンダ株は下落しました。これは、日産の業績回復に対する期待と不安が交錯していることを示しています。

日本株全体への影響

日本全体の株式市場においては、自動車関連株の動向が重要です。日産とホンダとの統合検討は、業界全体での再編を示唆しており、今後の株価にプラスに働く可能性が高いです。ただし、日産の経営環境が厳しいことから、短期的には市場全体に不安感が広がるかもしれません。したがって、日本株全体としては、楽観と悲観が交錯し、影響は限定的であると考えられます。評価は「+2」とします。

日本の個別株への影響

日産自動車（7201・東証）

評価：(+4)

予想解説

日産はホンダとの統合の向けて前向きな姿勢を示しており、統合が実現すればHV分野の強化に繋がる可能性があります。しかし業績悪化がネックで、短期的には株価は急騰の後の調整が見込まれます。

ホンダ（7267・東証）

評価：(-1)

予想解説

ホンダは統合に関与しつつも、日産の業績回復が前提という厳しい立場です。日産との関係強化にはリスクが伴うため、短期的な株価の下落が続く可能性があります。

トヨタ自動車（7203・東証）

評価：(+3)

予想解説

日産とホンダの統合はトヨタにとっても影響があります。競合の動きが活発化し、トヨタの市場シェアが脅かされる可能性があるため、株価は上昇基調を維持しつつも警戒感も強まるでしょう。

マツダ（7261・東証）

評価：(+2)

予想解説

マツダも自動車業界の再編に影響を受けるでしょう。日産とホンダの統合問題は業界全体の動向を変化させる要因となるため、慎重な対応が必要です。

スバル（7270・東証）

評価：(+1)

予想解説

スバルにとっても日産とホンダの動きは他の競合との差別化を進めるチャンスともなり得ますが、業界の再編に対する警戒感から株価の上昇は限定的になるでしょう。