韓国製紙業界、日本製紙に反ダンピング提訴を推進｜株価への影響

ニュースの要約

• 韓国の段ボール原紙業界が日本の大王製紙と王子製紙を反ダンピング提訴。
• 提訴は早ければ今月中、遅くとも来年初めに行われる見通し。
• 韓国企業は日本製品が自国より安価で販売されていると主張。
• 大王製紙と王子製紙は韓国市場でダンピングを行っているとされている。
• 日本の製紙会社は品質についても疑問が呈されている。

ニュースの概要

韓国の段ボール原紙業界が、日本の製紙会社である大王製紙と王子製紙に対し反ダンピング提訴を行うことを決定しました。これにより、この業界全体にとっては重要な転機となります。韓国の亜細亜製紙、大林ペーパー、高麗製紙などは、来月中にも韓国産業通商資源部貿易委員会に提訴すると報じられています。この動きは、段ボール関連で韓国からの反ダンピング提訴が初めて行われることを意味しています。

日本の製紙業者は、国内で再生紙段ボール原紙を高い価格で提供していますが、韓国市場においてはそれよりも大幅に低い価格で製品を販売していることが問題視されています。申し立てによれば、日本の製品は韓国市場で低い価格を用いて販売していることで、韓国の段ボール原紙業界に悪影響を与えているとされています。特に、現在中国市場の景気が低迷しており、それを受けて日本の企業が韓国市場に販路を広げているとの指摘もあります。

韓国貿易委員会は提訴後に約2カ月間の検討を行い、正式調査の可否を判断します。調査が始まると、初判定を経て本調査と続く可能性が高く、結果的に日本製品に対する関税が強化される場合、その影響は日本の製紙業界全体に広がる可能性があります。

日本株全体への影響

日本株全体に対しては、特に製紙業界の影響を考慮すると、中立から弱気の姿勢が予想されます。反ダンピング提訴は確実に大王製紙と王子製紙の株価にネガティブな影響を与えるでしょう。また、韓国の提訴が成功した場合、これに伴う業績悪化懸念から、日本の製紙業界全体の株が売られる可能性があります。しかし、株式市場全体に対する影響は限定的かもしれず、セクター特有の話題として捉えられる可能性が高いです。よって、日本株全体に対する影響は評価を-2と予測します。

日本の個別株への影響

大王製紙（3880・東京証券取引所）

評価：-4

予想解説

反ダンピング提訴が行われることにより、将来的に業績が悪化する懸念が高まるため、株価にはマイナス影響が避けられません。また、国際的な競争にも影響が及ぶと予想されます。

王子製紙（3861・東京証券取引所）

評価：-4

予想解説

大王製紙同様、国内外の競争力が下がる可能性が高く、特に韓国市場における影響が考えられます。ダンピング提訴による厳しい訴訟リスクも懸念事項です。

リンテック（7966・東京証券取引所）

評価：-1

予想解説

製紙業界関連の影響を受けつつも、通販やパッケージングなどの多角化を進めているため、大きなマイナス影響はないと思われますが、慎重な姿勢が必要です。

日本製紙（3863・東京証券取引所）

評価：-3

予想解説

市場への影響を受けるものの、すでにセクター内での競争環境が厳しいため、株価への影響がどの程度のものになるかの推移を見守る必要があります。

セーニャア（2602・東京証券取引所）

評価：-2

予想解説

段ボール原紙業界と関連があるため影響は受けるが、全体的な影響は限定的。存在の重要性から市場が一時的に反応する可能性があります。