米軍のイラン核施設攻撃、危険は本当に無かったのか｜株価への影響

ニュースの要約

• 6月21日に米軍がイランの核施設に空爆。
• フォルドゥとナタンズのウラン濃縮施設が攻撃対象に。
• 核爆発は起こらず、主に物理的損傷の報告。
• 地下施設の損傷はあったが、完全破壊には至っていない。
• 環境リスクや健康への懸念が高まっている。

ニュースの概要

2023年6月21日、米軍によるイランの核施設への空爆が行われ、放射能汚染や環境リスクへの不安が広がっています。攻撃の対象となったのは、イラン中部のフォルドゥとナタンズに位置するウラン濃縮施設で、それぞれ大型バンカーバスターと通常爆弾が使用されました。報告によれば、フォルドゥに対する空爆は「表面的には大きな損傷」を与え、施設の入り口が封鎖された関係で地下部分が完全に破壊されるには至っていないとされています。ナタンズの地下構造物も広範囲に損傷を受けていると国際原子力機関（IAEA）から指摘されています。イランの核開発におけるウラン235の濃縮活動が続く中、米国の報道機関はこれらの施設が現在も核兵器製造に対して不十分であると分析しています。この状況は国際的な緊張を高め、原油価格や金融市場にも影響を及ぼす可能性があります。また、環境への影響や健康被害が懸念されるものの、現時点では爆発による致命的なリスクは低い模様です。イランの核問題が今後どのように進展するか、大きな注目が集まっています。

日本株全体への影響

今回の米軍の空爆は、地政学的リスクを引き上げる要因となっており、特にエネルギー価格が影響を受けやすいと考えられます。中東地域は原油の供給源であるため、原油価格の高騰が予想され、これが日本経済に悪影響を及ぼす可能性があります。一方で、米軍の行動が国際的な安全保障の改善につながるシナリオもあり、この場合はリスク回避的な投資が進むかもしれません。ただし、現段階では情報不足から安心材料が限られ、リスクを織り込んだ売り圧力が強まると予測されます。このため、日本株全体の影響を評価すると、株価は下がる可能性が高いと考えます。評価は-3とします。

日本の個別株への影響

トヨタ自動車（7203・東証一部）

評価：-2

トヨタは原油価格の上昇が自動車業界に悪影響を及ぼす可能性があるため、株価は軟調に推移する可能性が高い。

ソニーグループ（6758・東証一部）

評価：+1

地政学リスクにもかかわらず、ゲームビジネスやエンタメ部門は安定しているため、下がりすぎることはないと予想。

三菱商事（8058・東証一部）

評価：-3

運営する資源ビジネスが影響を受けやすいため、原油価格の変動には敏感で、リスクの影響から株価が下がると考える。

東京エレクトロン（8035・東証一部）

評価：+2

国際的な緊張感にもかかわらず、半導体関連の需要は強いため、多少の回復も見込める。

任天堂（7974・東証一部）

評価：+1

ゲーム関連は安定性があり、国際的な緊張とはある程度無関係であるため、株価に大きな影響は少なそう。