日産・追浜工場生産終了、社長の手腕に注目｜株価への影響

ニュースの要約

• 日産自動車が追浜工場の生産を2027年度末に終了する決定を発表。
• 追浜工場は日産の基幹工場で、象徴的な存在とされる。
• 経営再建計画「Re：Nissan」の一環として、リストラの一部と捉えられる。
• 追浜工場跡地利用に関しては不透明感が残る。
• 市場の反応は冷ややかで、日産株は発表後に下落した。

ニュースの概要

日産自動車は、神奈川県横須賀市に位置する追浜工場での車両生産を2027年度末に終了する決定を下しました。追浜工場は1961年から操業を開始し、日産の車両生産の中心的な役割を果たしてきました。しかし、最近の稼働率は4割程度と低迷しており、経営再建計画「Re：Nissan」の一環として工場再編の候補に挙げられていました。日産幹部は、この決定が「聖域にメスを入れる強いメッセージ」であり、リストラなしでは回復は難しいと指摘しています。

日産代表のエスピノーサ社長は、この判断が自身のキャリアでもっとも苦渋の選択であると述べ、スピードと覚悟を持って改革を進める意思を示しています。また、追浜工場跡地の利用に関しては、台湾の鴻海精密工業などが興味を示すものの、具体的なプランは固まっていません。このため、経営再建の実行性や新たな財務確保への道筋に疑問が呈されています。市場では、日産株が発表後に下落したことからも、リストラの具体性が乏しいとの見方が強まり、慎重な評価が広がっています。

日本株全体への影響

日本株全体において、リストラや工場の閉鎖は通常、企業の健全性を反映するシグナルとされ、ポジティブな意味合いを持つこともあります。しかし、日産の追浜工場の閉鎖は、経営再建の一環とされる一方で、跡地利用の不透明感やサプライヤーへの影響から、全体的な市場心理にはマイナスの影響を与える可能性があります。特に、国内の自動車メーカー全体の株価に対しては、慎重な見方が広まることが予想されます。そのため、日本株全体への影響はややネガティブで、0から-2の範囲になると考えます。
評価：-2

日本の個別株への影響

日産自動車（7201・東京証券取引所）

評価：-3

日産の株価は既に下落しており、今回の工場閉鎖決定で更なるネガティブ要因が加わる可能性が高い。また、リストラが物足りないと見られているため、短期的には株価が下がる見込み。

トヨタ自動車（7203・東京証券取引所）

評価：-1

トヨタは日産とは異なる安定した基盤があるため、直接的な影響は少ないが、業界全体の健全性懸念が反映される可能性がある。ただし、業績好調を維持する限り大きな影響は避けられると見込まれます。

ホンダ（7267・東京証券取引所）

評価：-2

ホンダも同様に業界全体の動向を受けるため、マイナス影響は残る。同業他社としての取り組みが注視される中で、慎重な投資判断が求められます。

スバル（7270・東京証券取引所）

評価：-1

スバルも業績には問題ないが、全体的な景気感や自動車業界の停滞感が影を落とす形になる可能性があります。

マツダ（7261・東京証券取引所）

評価：-2

今後の市場環境に対する懸念から、影響を受ける可能性が高く、リストラクチャリングに向けた動きをしなければならないプレッシャーが高まるでしょう。