ニュースの要約
- アメリカ海軍がタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦のうち3隻の運用期間を延長することを発表。
- 延期されていた新型艦艇「DDG(X)」の建造計画の遅延が理由。
- 対象の艦は「ゲティスバーグ」「チョーシン」「ケープ・セント・ジョージ」で、2030年代まで運用される見込み。
- 延命措置により、アメリカ海軍は水上戦力の維持を図る。
- 新型艦の遅延は軍事戦略に影響を与える可能性がある。
ニュースの概要
アメリカ海軍は2024年11月4日に、退役が予定されたタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦のうち3隻について、運用期間を延長することを発表しました。これらの艦艇は1990年代初めに就役したもので、退役は2027年とされていましたが、今後は2030年代にかけて運用されることになります。今回の決定の背景には、新型戦闘艦艇「DDG(X)」の建造計画が2022年に始まってからの価格高騰や建造遅延があるとされています。当初、DDG(X)は2028年に1番艦の就役を予定していましたが、最近の見通しではその開始が2032年まで遅れる可能性が示唆されています。
これにより、アメリカ海軍は水上戦力を維持するために古参艦の延命措置をとらざるを得なくなっています。艦齢延伸に必要な改修作業は各艦とも進められており、今後はこれまでの近代化改修の経験を活かして、計画を着実に進めるとされています。また、海軍の艦艇保有状況や新型艦の開発スケジュールの遅れは、米国の軍事戦略や外交関係にも影響を及ぼす可能性があるため、注目が集まっています。
日本株全体への影響
今回のアメリカの海軍戦力の延命は、国際情勢や軍事戦略に直接的な影響を及ぼすことから、日本の安全保障政策や防衛産業にも間接的に影響する可能性があります。特に日本の防衛費や軍需産業には適度な需要を生む場合がありますが、逆にアメリカ軍のトレンドを受けて市場が不安定になるリスクも考えられます。よって、日本株全体としては影響はプラスともマイナスとも取れる複雑な状況になるでしょう。評価としては、+2を予想します。
日本の個別株への影響
三菱重工業(7011・東京証券取引所)
評価:+3
予想解説
三菱重工業は防衛関連産業に従事しており、アメリカの艦艇延命が需給バランスを影響を与えられる可能性があるため、プラスな反応を示す予想です。
川崎重工業(7012・東京証券取引所)
評価:+2
予想解説
川崎重工も軍需産業に関連する企業であり、海上自衛隊の艦艇建造に関連する需要が増えることが期待されるが、リスクも同時に存在します。
日立造船(7004・東京証券取引所)
評価:+1
予想解説
日立造船は、軍需関連の受注に一定の影響があるが、影響は小幅です。より新型艦艇建造の遅延による不安定感が拭えません。
NEC(6701・東京証券取引所)
評価:-1
予想解説
NECは通信関連で防衛事業とも関わりますが、アメリカの軍事戦略が変化することで受注の不確実性が高まる可能性があります。
富士通(6702・東京証券取引所)
評価:-2
予想解説
富士通はシステム開発の分野で少なからず影響を受けるため、特に防衛関連事業の減少が反映されるかもしれません。
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