ニュースの要約
- 総務省が発表した9月の家計調査によれば、2人以上の世帯の支出が前年同月比で実質1.1%減少。
- 家計の支出減は2カ月連続で、物価上昇が賃金の伸びに追いつかず、実質的な手取り収入が減少していることが影響。
- 特に自動車購入の支出が大幅に減少し、悪天候の影響も指摘されている。
- 家計の節約志向が続いており、食品支出も減少。
- 勤労者世帯の可処分所得が1.8%減少し、賃金の増加にもかかわらず物価上昇が影響している。
ニュースの概要
総務省の9月の家計調査が発表され、2人以上の世帯の平均支出が前年同月比で実質1.1%減少したことが明らかになった。この減少は、物価の上昇ペースが賃金の伸びに追いつかず、手取り収入が目減りした可能性が高い。特に、かつて好調だった自動車販売が4割減という大幅な減少を見せており、8月末の台風10号による悪天候が顧客の購買行動に影響を与えたと考えられている。また、食品の支出も減少しており、特に生鮮野菜や肉類の購入が影響を受けている。総務省の分析によれば、家計の節約志向が続いていることが分かる。
さらに、勤労者世帯の可処分所得も減少し、実質で1.8%減少した。これは、春闘での賃上げの効果が一時的に見られたものの、その後の物価上昇がそれを上回ったことが要因である。赤沢経済再生相は、デフレマインドが消費行動に影響を与えていると指摘し、必要な対策を迅速に講じる考えを示した。これにより、今後の経済対策が注目される。
日本株全体への影響
今回の家計調査結果は、日本経済の基盤となる消費の冷え込みを示しており、全体として日本株にはネガティブな影響を及ぼすと予想される。消費者の支出が減少し、特に大きな商品である自動車の購入が落ち込んでいることは、自動車メーカーをはじめとする関連産業に直接的な影響を与える。また、企業の売上や利益が伸び悩むことになり、株価全体が弱含む展開が続く可能性がある。一方で、節約志向が強まっているため、ディスカウントストアやスーパーなど消費を支える企業にはプラスの影響があり得る。ただし、全体の経済動向が悪化するリスクが高まるため、株価は全体として下向き傾向となるだろう。評価としては、-4と予想する。
日本の個別株への影響
トヨタ自動車(7203・東京証券取引所)
評価:-5
予想解説
自動車購入の大幅減少がトヨタの業績に直結するため、株価への影響は非常に大きい。
ソニーグループ(6758・東京証券取引所)
評価:-3
予想解説
消費が停滞する中で、消費者向けエレクトロニクスやエンターテイメント部門への影響は避けられない。
ニトリ(9843・東京証券取引所)
評価:+2
予想解説
家計の節約志向を背景に、比較的安価な商品を提供するニトリは需要がある可能性があり、株価への影響はプラスに働く可能性がある。
マクロミル(3978・東京証券取引所)
評価:-2
予想解説
マーケティングデータの需要が減少するリスクがあり、株価は安定性を欠く可能性がある。
セブン&アイ・ホールディングス(3382・東京証券取引所)
評価:+1
予想解説
低価格の商品を提供するコンビニエンスストアは、消費者の節約志向が高まる中で好影響を受けることが期待される。
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