米高関税の影響本格化、物価と雇用同時悪化｜株価への影響

ニュースの要約

• トランプ政権の雇用は底堅さを保っているが、高関税政策による影響が懸念されている。
• 4月の非農業部門就業者数が17万7000人増加、失業率は4.2%で横ばい。
• 派遣は現在インフレ再燃を懸念していないが、市場は先行き不安を抱えている。
• GDPは1-3月期に年率0.3%減少し、マイナス成長を記録。
• 高関税が企業コストの上昇を引き起こし、人員削減が行われる可能性に警告が出ている。

ニュースの概要

トランプ米大統領就任以降、雇用市場は依然として強さを示しており、4月の雇用統計は非農業部門就業者数が前月比で17万7000人増加、失業率も4.2％で安定しています。しかし、高関税政策によりインフレリスクが高まるとの懸念が根強く、経済活動が鈍化する可能性が指摘されています。特に、4月の雇用データには高関税が導入された後の影響が見られており、引き続き雇用増加は期待できるものの、将来的なリスクが顕在化する可能性があります。実質GDPは年率0.3%減となり、3年ぶりにマイナス成長を記録しましたが、これは駆け込み輸入の影響も含まれ、経済の実態を反映していないかもしれないと政府は主張しています。インフレに関しては、消費支出物価指数は前年同月比2.3%の上昇に留まっており、トランプ大統領はFRBに利下げを求めています。一方、FRBの理事は関税によるコスト上昇が企業に影響を与え、解雇が始まる可能性があると警告しています。全体的には、米経済に大きな打撃を与える可能性があるため、市場関係者の注意が求められています。

日本株全体への影響

米国の高関税政策による下振れリスクは、日本経済にも影響を与えます。特に、貿易の依存度が高い日本企業にとって、コスト上昇は利益を圧迫する要因となるでしょう。また、米国株が影響を受けることで、リスクオフの流れが強まり、日本株も売られる展開が想定されます。ただし、現在の日本株は過去の安値からの回復サイクルにあるため、一時的な下落に留まる可能性があります。それにより、日本株全体の予想評価は-2に設定します。

日本の個別株への影響

トヨタ自動車（7203・東証一部）

評価：-2

予想解説：米国関税がトヨタの原材料コストを上昇させるが、強固なブランド力で価格転嫁が可能。短期的な影響が懸念されるも長期的には回復が見込まれる。

ソニーグループ（6758・東証一部）

評価：-3

予想解説：映像コンテンツや電子機器に依存するソニーは、米国の不況による需要減少の影響を受けるリスクが高い。特にゲーム部門への影響が懸念される。

任天堂（7974・東証一部）

評価：-1

予想解説：米国市場に力を入れている任天堂だが、ゲーム機の価格上昇により売上が影響を受ける可能性があるため、慎重な姿勢が必要。

ファーストリテイリング（9983・東証一部）

評価：-2

予想解説：米国市場での事業展開が広がる中、高関税によるコスト上昇が利益圧迫の要因となる。市場の動向には敏感に対応する必要あり。

三菱UFJフィナンシャル・グループ（8306・東証一部）

評価：-2

予想解説：米国の経済不安が影響し、資金流出が懸念され、銀行業務全体が低迷する恐れがあるため、投資には注意が必要。