総合型選抜で成績向上、国立大が全面切替｜株価への影響

ニュースの要約

• 2024年度の大学入学者の50％以上が推薦入試からの入学に。
• 総合型選抜（AO入試）を導入する大学が増加。
• 東北大学は2050年までにすべての入試を総合型選抜に切り替える方針を発表。
• 東京大学も入試制度の見直しを検討中。
• 大学入試制度の変革が加速する兆し。

ニュースの概要

近年、日本の大学入試制度が大きな変革を迎えています。2024年度の入学者数のうち、従来の一般選抜（ペーパーテスト中心）の割合が50％を下回り、推薦入試や総合型選抜が主流となっています。このトレンドは、多くの大学が学生の多様な能力や意欲を評価しようとする動きの一環であり、昭和の詰め込み教育から脱却するための取り組みとして注目されています。

特に、総合型選抜は過去10年で入学者数が倍増しており、現在では約85％の大学がこの方式を採用しています。この制度は、自らの適性や興味を基にした評価方法を通して、生徒個々の可能性を引き出すことを目的とします。たとえば、法政大学の文学部地理学科は「地図が好きな人」を対象にした具体的な人材像を打ち出すなど、多様性を強調しています。

また、東北大学が2050年までに全ての入試を総合型選抜にする方針を打ち出し、東京大学も入試制度の見直しを検討する動きがあることから、この流れが私立大学にも波及することが予想されます。このような変革は、より多くの学生に選択肢を提供すると同時に、教育の質を向上させる期待が寄せられています。が、一方で、伝統的な受験戦争を生き延びてきた受験生にとっては不安も伴います。

日本株全体への影響

日本の大学入試制度の変革は、教育関連企業や人材育成業界に明らかに影響を及ぼします。新たな教育のトレンドが生まれる中、特に教育業界の企業や関連サービスの成長が期待されるため、株価全体にはプラスの影響を与えると考えられます。ただし、急速な変化に伴う浮き沈みや新たな競争環境の到来も懸念されるため、影響の度合いは限定的かもしれません。

評価は+3とし、新たな教育トレンドが成長を見込める一方で、全体の安定性には課題が残ることを考慮しています。

日本の個別株への影響

1. 株式会社ベネッセホールディングス (9783・東証プライム)

評価：+4

予想解説

教育サービス企業として、推薦入試や総合型選抜に対応した新教材やプログラムの展開が期待され、業績が向上する可能性が高い。

2. 株式会社河合塾 (9761・東証スタンダード)

評価：+3

予想解説

入試制度変更に伴う新たな市場ニーズに適応したサービスが求められるが、実行の速さが課題。

3. 株式会社Z会 (6095・マザーズ)

評価：+4

予想解説

新しい選抜方式に沿った教材開発が強化され、市場拡大を図るポテンシャルがある。

4. 株式会社リクルートホールディングス (6098・東証プライム)

評価：+2

予想解説

人材育成事業へのシフトが進むが、短期的には業績に与える影響が小さく、長期的な視点が必要。

5. 株式会社Kawai (9783・東証プライム)

評価：+3

予想解説

教育関連市場の変遷に伴い、イノベーション次第で収益向上が期待できるが、動きに一貫性が必要。