ニュースの要約
- 日産自動車が2025年3月期の純損益6708億円の赤字を発表
- 前年は4266億円の黒字、赤字は過去3番目の規模
- 経営再建のため、全世界で7つの工場を閉鎖し、2万人を削減
- 世界販売は2.8%減で、2年ぶりの減少
- 目標として26年度までの黒字化を掲げ、固定費と変動費を5千億円削減予定
ニュースの概要
日産自動車は、2025年3月期における純損益が6708億円の赤字となることを発表しました。これは前年の4266億円の黒字からの大きな転落で、過去20年間においても黒字からの赤字への転落としては3番目の規模です。また、業績予想の大幅な引き下げも相まって、純損益の赤字が7000億円以上に膨らむ見込みです。売上高は前年比0.4%減の12兆6332億円にとどまり、自動車事業は特に苦境に立たされ、営業利益も87.7%減となっています。日産は、経営改善のために国内外で完成車工場を大幅に削減する計画で、従業員の削減も9千人から2万人に拡大します。エスピノーサ社長は「痛みを伴うが、早急に手を打たなければさらなる悪化が避けられない」と強調し、今後の業績改善を目指しています。特に国内工場についても、削減対象となる可能性があり、厳しい決断が求められています。
日本株全体への影響
日産自動車の大規模なリストラと赤字報告は、他の自動車関連株に影響を与える可能性があります。自動車業界全体が、米中の経済不安や半導体不足の影響を受けて苦境にある中で、日産の状況はシェア全体の懸念を強めることでしょう。自動車関連の企業は日産の動向を注視せざるを得ず、株価にネガティブな影響を及ぼす可能性が高いです。しかし、日産以外の企業にも持続的な成長を続けている企業も存在しますので市場全体としては一方向に動くことはないですが、一時的な売り圧力がかかる可能性もあります。予想評価は-3とします。
日本の個別株への影響
日産自動車(7201・東京証券取引所)
評価:-5
予想解説
赤字の発表と大規模なリストラは、直接的に株価に悪影響を与えるでしょう。投資家の信頼を失い、株価は急落する可能性が高いです。
トヨタ自動車(7203・東京証券取引所)
評価:-2
予想解説
日産の苦境はトヨタにも影響を及ぼしますが、トヨタは業績が比較的堅調であるため、影響は限定的です。ただし、全体的に自動車株に対する不安感は影響するでしょう。
本田技研工業(7267・東京証券取引所)
評価:-2
予想解説
本田も同様に、業界全体の影響を受ける可能性が高いですが、製品ラインの多様性やグローバルな足場から考えると、日産ほどの大幅な影響はないと考えます。
マツダ(7261・東京証券取引所)
評価:-3
予想解説
日産のリストラや赤字はマツダにも影を落とす可能性が高いが、他の企業と協調していくことで相対的な強みを維持できる見込みです。
スバル(7270・東京証券取引所)
評価:-3
予想解説
スバルも市場環境による影響を受けますが、新モデルが注目を集めているため、長期的には需給の改善が見込めるかもしれません。
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