経常黒字、過去最高の30兆円達成 財務省｜株価への影響

ニュースの要約

• 2024年度の国際収支速報によると、経常収支は過去最大の30兆3771億円の黒字。
• 第1次所得収支が41兆7114億円の黒字で、過去最高を記録。
• 海外子会社からの配当金の増加が主な要因。
• 貿易収支は4兆480億円の赤字、輸出は4.1％増、輸入は4.3％増。
• 3月経常収支は前年同月比6.7％増の3兆6781億円の黒字で過去最大。

ニュースの概要

日本の財務省が発表した2024年度の国際収支速報によると、経常収支が過去最大の30兆3771億円の黒字を記録しました。この黒字は、特に第1次所得収支の拡大が重要な要因です。第1次所得収支は前年度比11.7％増の41兆7114億円の黒字となり、こちらも過去最高を記録しました。この黒字の背景には、企業が海外子会社から受け取る配当金が増加したことがあるほか、円安によって外貨建ての収益が押し上げられたことが影響しています。一方、輸出額は106兆2390億円で4.1％増加したものの、輸入は4.3％増の110兆2870億円で可算され、トータルで貿易収支は4兆480億円の赤字となりました。この発表とともに、2025年3月の経常収支も前年同月比6.7％増の3兆6781億円の黒字で、2ヶ月連続の黒字記録です。全体としては、経済の堅調さが示され、中国経済や世界情勢の影響を受けつつも、安定した成長基調が継続していると評価できます。

日本株全体への影響

日本株全体において、経常収支の黒字拡大は企業の海外収益が増加し、国内経済にとってプラス要因となるため、株式市場には好影響を与えると予想されます。特に、外貨建ての利益が増えると円安の影響で国内企業にとっての収益が上向くため、相場全体に対する期待感が高まります。もちろん、貿易収支の赤字は懸念材料ですが、全体的な黒字の大きさと安定した企業収益からみて、短期的には株価上昇の可能性が高いと考えられます。したがって、日本株全体への評価は「+4」とします。

日本の個別株への影響

トヨタ自動車（7203・東京証券取引所）

評価：+4

予想解説：海外での販売増加が期待されるため、配当収益にもプラス影響を与えます。

ソニーグループ（6758・東京証券取引所）

評価：+3

予想解説：映画やゲームなどのグローバルな収益が伸びるため、一段の成長が見込まれます。

任天堂（7974・東京証券取引所）

評価：+2

予想解説：海外市場からの収益増加が予想されるが、競争の激化も懸念材料。

三菱UFJフィナンシャル・グループ（8306・東京証券取引所）

評価：+3

予想解説：海外投資家からの利益が増加し、金融セクター全体の成長が期待されます。

キヤノン（7751・東京証券取引所）

評価：+1

予想解説：収益は向上するものの、競争力維持のための投資が必要で短期的な影響は小さめ。