欧州、EVシフトでディーゼル車人気減少 マツダの奮闘｜株価への影響

ニュースの要約

• ディーゼルエンジンは曾て欧州市場で人気を博したが、環境問題が浮上。
• 2015年、フォルクスワーゲン（VW）の排ガス不正事件で市場が冷え込む。
• 新世代のクリーンディーゼルは燃費と環境性能が優れていたが、課題が多かった。
• ディーゼル車の市場シェアは2014年の54％から2017年には44％に減少。
• 現在、欧州市場ではVWなどがディーゼルから電気自動車（EV）へ移行中。

ニュースの概要

ディーゼルエンジンの歴史は長いが、特に欧州では過去にその効率性や環境性能から人気を集めていた。かつてのディーゼル車はトラックやバスでの利用が主流であったため、その信頼性は高かった。しかし、2015年に発覚したフォルクスワーゲンの排ガス試験不正事件は、ディーゼルエンジンに対する信頼を一変させた。ドイツの自動車メーカーは、環境規制に適合するため非倫理的な手段を用いたことで、その後の投資や開発が冷却されたのだ。クリーンディーゼルとして知られる技術が期待されていたものの、実際にはその導入には多くの技術的障壁があった。結果的に、2014年には欧州の乗用車市場において54％を占めていたディーゼル車のシェアは、2017年には44％にまで減少。現状では、多くの自動車メーカーがディーゼルから電気自動車（EV）にシフトを進めている。この流れは、環境への配慮と規制の強化が背景にある。また、日本ではマツダが未だにディーゼル車のラインナップを維持しているものの、世界的潮流からは取り残される可能性が高い。一方、電動化へ向けた動きが加速する中で、日本国内の自動車産業にも影響が及んでくることが予想される。EV市場の成長に伴い、日本メーカーも新たな戦略を考える必要がある。

日本株全体への影響

日本株全体にとって、このニュースは自動車産業の未来を考える上で重要な要素となる。特に、環境規制の強化やEVシフトに対する投資が進む中、ディーゼルエンジンに依存していた企業は短期的に影響を受ける。しかし、全体としてはEV関連企業やその部品メーカーにはプラスの影響が見込まれるため、日本株全体の動向は分かれるだろう。特に、規制強化を見越してEV技術開発に注力している企業は逆に好材料となりやすい。このような背景を考慮し、日本株全体の影響はややマイナスに傾くと考える。評価は-2。

日本の個別株への影響

マツダ（7261・東京証券取引所）

評価：-3

マツダは依然としてディーゼル車に依存しているため、今後の市場シフトに適応できなければ影響は大きい。

トヨタ（7203・東京証券取引所）

評価：+3

トヨタは既にハイブリッドやEV市場に進出しており、今後の成長を期待できる。

日産（7201・東京証券取引所）

評価：+2

日産もEVの取り組みを強化しているが、競争の激化から厳しい戦略が求められる。

ホンダ（7267・東京証券取引所）

評価：+1

ホンダのEV投入が期待されるが、他社に対する技術的優位性は現時点で不透明。

スズキ（7269・東京証券取引所）

評価：-2

スズキは相対的にEVシフトに遅れが見え、短期的には影響が続く可能性がある。