韓国GDP、2030年に15位に後退か｜株価への影響

ニュースの要約

• 韓国のGDP全球ランキングが2019年から大幅に下落する見通し。
• 2020年の韓国GDPは世界で9位であったが、2030年には15位に後退する見込み。
• 韓国経済の低迷は貿易依存と生産年齢人口の減少が影響しているとされる。
• インドが急成長を遂げ、2028年には世界第3位の経済大国になると予測されている。
• 韓国は新しい成長エンジンの欠如が経済の持続可能性を脅かしている。

ニュースの概要

韓国のGDPが2020年から2029年にかけて急速にランキングを下げる見通しがIMFの報告で明らかになった。韓国は過去最高の9位から下がり、2030年には名目GDPが約2兆1495億ドルとなり15位になる予測だ。昨年は12位、今年は13位と、韓国は右肩下がりの傾向にある。IMFは韓国の経済秩序の変化に明確な理由を示さなかったが、貿易依存度の高さや国際的な不確実性が影響しているとされる。また、経済活動を行う生産年齢人口の減少も問題視され、中長期的な課題として指摘されている。

韓国の経済成長はいずれも過去の産業基盤、特に半導体や自動車に依存してきたが、新たな成長エンジンを育てられなかった結果、現在の鈍化が生じているとの見解が多い。一方で、急成長著しいのはインドだ。IMFによると、インドの名目GDPが過去の日本を追い越し、2028年にはドイツをも抜いて世界第3位になると予測されている。このような背景から、両国間の経済構造の変化が競争優位にも影響を与えるだろう。

韓国経済の問題点が浮き彫りになる中、IMFは出生率を上げるための策として、女性の労働参加や外国人材の活用が必要だとしています。これにより、人口減少の対応を図る必要もあるとされています。また、米中貿易戦争の影響を受け、韓国はインドのような新興国との競争を意識した輸出戦略の見直しが求められることが予想されます。

日本株全体への影響

韓国の経済順位の低下は、日本の株式市場に対してマイナスの影響を及ぼす可能性があります。韓国経済の低迷により、アジア全体の経済活動が鈍化し、特に輸出依存度の高い日本企業にとっては影響が避けられません。特に半導体や自動車関連の競合他社が影響を受ける場合、日本企業がそのエリアで競争優位を保つことが難しくなるかもしれません。

とはいえ、インドの急成長は新たな市場機会を提供する可能性があり、こちらに注目すべきです。全体的には、韓国の経済低迷は日本企業にとってある種の逆風ですが、アジア経済との関連性を考慮すれば、中国やインドといった新興市場への投資にシフトする傾向が強まる場合もあります。そのため、日本株全体の評価は-2と予想します。

日本の個別株への影響

トヨタ自動車（7203・東京証券取引所）

評価：-2

韓国の自動車産業が低迷する一方で、トヨタはグローバルな市場での地位を築いています。しかし、部品供給の問題や競合の影響を受ける可能性があります。

ソニーグループ（6758・東京証券取引所）

評価：+2

エンターテインメントの需要は世界的に伸び続けており、韓国市場の影響をそれほど受けないと考えられるため。

任天堂（7974・東京証券取引所）

評価：+3

グローバルなゲーム需要と人気が高まっており、アジア市場における影響は比較的少ないと見込まれます。

スクウェア・エニックス（9684・東京証券取引所）

評価：+1

韓国のゲーム会社の競争力低下から、スクエニの市場シェア拡大期待が高まるかもしれません。

信越化学工業（4063・東京証券取引所）

評価：-3

韓国の半導体業界の影響を受けやすく、サプライチェーンの緊張から影響を受ける可能性があります。