識者、秋以降も米価下落せずの理由とは？｜株価への影響

ニュースの要約

• 農林水産省が備蓄米の流通状況を公表
• 放出された21万2000トンの米のうち、小売店に届いたのは1.4%
• コメの高騰が続いている
• 3回目の備蓄米放出が開始される見込み
• 海外米の影響も懸念されている

ニュースの概要

2023年10月30日、農林水産省は、米の高騰を受けた政府の対策として備蓄米の放出状況について発表しました。今回の公表では、放出された21万2000トンのうち、小売店に実際に届いた量は全体のわずか1.4%であり、その流通状況の遅さに懸念が示されています。米価格は急騰しており、家庭でのコメの購入が更に難しくなっている現状があります。このような状況を受けて、政府は3回目の備蓄米放出を開始することが決まりました。さらに、最近では海外からの米輸入も徐々に増加しており、その影響が国産米の価格にどのように作用するかが議論されています。識者は、流通経路の変化や需要の変動がコメの価格に影響を与える可能性があると指摘しており、特に備蓄米の活用方法が重要な課題となっています。

日本株全体への影響

日本株市場全体には、コメの高騰に対する政府の対策が重要なポイントとなります。備蓄米の放出が遅れていることにより、物価上昇圧力が長引く可能性があり、それが経済全体のインフレに影響を与えると考えられます。このため、株式市場の投資家は不安を感じ、リスク回避の動きが強まる可能性があります。同時に、農業関連企業や食品小売業界では、政府の備蓄米放出が行き渡れば、短期的には業績改善が期待できる部分もあるでしょう。しかし、全体として見れば、市場は不安定さを抱えており、下落のリスクが高まると評価されます。よって、日本株全体への影響は評価を「-2」としました。

日本の個別株への影響

上場企業名（証券コード・上場している市場）

評価：（-2）

予想解説

• コシヒカリブランド米（1101・新潟県）：コメ価格の高騰に伴い、高級米ブランドの需要が増加し、短期的には業績が改善する可能性があります。しかし、全体的な市場の不安定さから評価は「+1」とします。

• イオン（8267・東証）：大手小売業として米の高騰が顧客に影響するため、価格上昇が売上に逆風になる可能性があります。評価は「-1」です。

• JA全農（非上場）：農業協同組合として米の流通に深く関与しており、備蓄米の放出の影響を受ける可能性があります。評価は「+2」です。

• ニチレイ（2871・東証）：冷凍食品業界の企業として、米の高騰が原材料費に影響を及ぼす可能性があります。評価は「-2」です。

• サトウ食品（2867・東証）：米を使用した製品が多く、コメの高騰は材料費増加に直結します。評価は「-3」と予想します。

これらの影響を総合的に鑑みて、日本株市場全体には依然として下押し圧力がかかり続ける見通しです。

カテゴリ：経済・金融
タグ：コメ高騰, 農林水産省, 備蓄米, 流通状況, イオン(8267), ニチレイ(2871), JA全農, 価格上昇, 食品業界, 日本株, 投資、コシヒカリブランド米(1101)