コメ価格16週連続上昇、備蓄米放出でも高止まり｜株価への影響

ニュースの要約

• 農林水産省が4月14～20日のコメの平均価格を発表。
• コメの平均価格は4220円で、2022年3月以降で最高値を更新。
• 値上がりは16週連続で、前年同時期比でおよそ2倍に。
• 政府は備蓄米を放出しているが、店頭における価格は高止まり。
• 需要が供給を上回っており、今後のコメ不足の懸念も指摘されている。

ニュースの概要

農林水産省は、2023年4月14日から20日までの期間に全国のスーパーで販売されたコメの5キロ当たりの平均価格が4220円であることを発表しました。この価格は、前週比で3円高く、2022年3月以降で最高値を記録しています。実に16週連続での値上がりとなっており、前年同期に比べて2132円の増加、約2倍の水準となっています。この動向に伴い、消費者や小売業者にとってのコメの価格上昇は一つの懸念材料とされています。政府は備蓄米を放出し、2回の入札で約21万トンが市場に出回りましたが、流通速度には課題があり、スーパーに実際に届くまでの時間がかかるため、店頭での価格が依然として高い状態が続いています。卸売業者からの声によると、大手卸売業者が調達した備蓄米が地方のスーパーに入ってこないため、供給が不足しています。専門家は、コメの需要量が政府の見込みよりも多いため、供給が間に合っていない可能性があると指摘しており、今後のコメ不足への不安感が市場に影響を与えていることが示唆されています。政府はこれに対処するために備蓄米の売買ルールの見直しを行っていますが、地方や中小企業への配分が十分でないことも問題だとされています。

日本株全体への影響

政府のコメ価格の高騰が続くことは、物価高を助長し、消費全体にネガティブな影響を及ぼす可能性があります。食料品の価格上昇は消費者の購買力を圧迫し、全体的な経済活動にマイナスの影響をもたらすことから、日本株市場には基本的に下押し圧力がかかる展開が予想されます。このニュースの影響で投資家は不安を抱き、株式市場全体に対して消極的な姿勢を強める可能性が高いです。特にコメや農作物に依存する企業の業績見通しが曖昧になり、地元スーパーの業績も影響を受ける見込みです。そのため、全体として株価が下がる方向性が予想されます。
評価： -3

日本の個別株への影響

伊藤忠食品（2923・東証プライム）

評価：(-3)

需要の高まりが影響し、売上は期待されるものの、コスト上昇が利益を圧迫する。

みずほフィナンシャルグループ（8411・東証プライム）

評価：(-2)

経済の悪化が信用リスクを高める可能性があり、株価への影響が懸念される。

JA全農（非上場）

評価：(-4)

備蓄米の売却が進むことが期待されるが、流通途上での需給バランスの変動が業績に直撃して影響を及ぼす。

たけや製パン（2660・東証スタンダード）

評価：(-3)

米価格の上昇に伴い、原材料費の負担増加が利益圧迫要因になる。

住友商事（8053・東証プライム）

評価：(-2)

不安定な農作物市場は貿易戦略に影響を与え、将来的な利益率低下懸念を呼び起こす。