北朝鮮製医薬品に有害金属、健康被害懸念｜株価への影響

ニュースの要約

• 北朝鮮製医薬品に有害金属（水銀、ヒ素）が含まれることが報告された。
• 韓国のMFDSが2025年に中国の医薬品の成分を分析し、水銀が基準値を超える検出結果を示した。
• 「安宮牛黄丸」などの製品は基準値の41～67倍の水銀を含む。
• 北朝鮮は医薬品を国外に流通させ、外貨獲得を目指している。
• 健康被害の広がる懸念がある。

ニュースの概要

最近、韓国の食品医薬品安全処（MFDS）が発表した報告書によると、北朝鮮が製造した医薬品に多くの有害金属が含まれており、特に水銀が基準値を大幅に上回る量が検出されたことが確認された。調査は2025年に行われ、特に「安宮牛黄丸」という製品からは水銀が韓国の基準値の4万倍にも達する9556ppmが検出された。さらに、他の健康補助食品として知られる製品にも、基準値の41～67倍の水銀やヒ素、鉛、カドミウムが含まれていることが明らかとなった。これらの製品は中国の大手通販サイトでも販売されており、北朝鮮はこれを健康補助食品と呼びつつ、外貨を獲得する手段として流通させている。報告書は、工場からの廃水による土壌汚染が影響を及ぼしている可能性を示唆しており、有害な成分についてのばらつきがあるとも指摘されている。北朝鮮は、ロシアやカンボジアなどにも販路を持つと見られ、この状況は国内外での健康被害を引き起こすリスクを孕んでいる。

日本株全体への影響

このニュースは、北朝鮮の製品による健康被害の懸念が国際的な投資環境に影響を及ぼす可能性があるため、日本株全体に対しては慎重な見方が広がると予想される。特に、医薬品や食品関連企業は、輸入する製品の品質や安全性に対する信頼感が揺らぐ可能性があることで、関連株にネガティブな影響が及ぶと考えられる。

評価：－3
解説：北朝鮮の衛生状態や製品の品質に関する報道は、一般的にリスク回避を促進し、投資家の心理を冷やす要因になる。これにより、日本市場全体でのリスク回避的な動きが強まる恐れがあり、株価下落に繋がると考えられる。ただし、特定のセクターや企業にとっては逆に買いの機会となる場合も含まれる。

日本の個別株への影響

武田薬品工業（4502・東証）

評価：－2

予想解説：安全性や品質に敏感な医薬品市場において、他国製品の品質危機が影響を与える可能性があり、株価は一時的に下落する可能性がある。

第一三共（4568・東証）

評価：－1

予想解説：国際的な医薬品市場において、信頼性の低下が懸念され、影響を受ける可能性があるが、比較的安定した業績を持つため大幅な下落は想定しにくい。

明治ホールディングス（2269・東証）

評価：0

予想解説：食品に対する影響が少ないことから、影響は軽微で株価は横ばいの可能性が高い。

配送会社（9020・東証）

評価：＋1

予想解説：国外の医薬品流通に関して新たなマーケットが開拓されるかもしれず、ビジネスチャンスとしてプラスに働く可能性がある。

ロート製薬（4527・東証）

評価：－3

予想解説：国内外の競争が激化し、北朝鮮製品の影響で消費者の信頼感が揺らぎ、自社製品への影響が出る可能性がある。