米国製iPhone、トランプ関税で50万円へ高騰｜株価への影響

ニュースの要約

• トランプ米政権が数十カ国に対し新たな「相互」関税を発動。
• 関税の影響で製品価格が高騰する恐れがある。
• アナリストは、米国製iPhoneの価格が約3500ドルになる可能性があると警告。
• アップルはサプライチェーンの10％を米国に移転するには約300億ドルの費用がかかるとも言及。
• アップルの株価はトランプ氏の就任以来25％下落、主要なサプライヤーがアジアに多く依存。

ニュースの概要

トランプ米政権が新たに数十カ国に対して相互関税を発動したことは、世界経済に多大な影響を及ぼす可能性があります。特に、製品の価格高騰が顕著になるとみられ、その負担が主に米国の消費者に及ぶことになります。技術系アナリストたちは、例えばアップルのiPhoneが米国で製造される場合、価格が約3500ドル（約50万円）に達する可能性があると警告しています。これは、現在の価格の約3倍にあたる金額です。

Appleは、サプライチェーンの複雑さから、米国外の生産を拡大する必要があるとされており、そのためには莫大な投資が必要になるとの見解が示されています。具体的には、サプライチェーンの10％を米国に移転するには、来る300億ドルを必要とし、数年を要する見込みです。この問題は、アップルが中国及び台湾に依存する事業構造を持つため、特に米国製品に対する関税が導入された場合、リスクが高まります。さらに、iPhoneの約90％は中国で組み立てられており、主要な部品もアジアの国々から供給されているため、米国での製造が進めば価格の上昇を避けられない状況にあります。

アップルは、中国国外での生産を拡大する方針を示しているものの、その影響が実際にどうなっていくのかは不透明です。関税が導入されている間、企業としてはそれらのコストを消費者に転嫁する必要があるかもしれません。これは、影響を受ける企業全般に波及効果を及ぼし、結果として日本の企業にも影響を与える可能性が考えられます。

日本株全体への影響

日本の株式市場は、米国の動向や特にトランプ政権の施策に敏感に反応する傾向があります。今回の相互関税の導入は、グローバルな貿易環境に対する懸念を高めるため、日本市場にも悪影響を及ぼすでしょう。特に、日本企業の中で海外に多くの製造拠点を持つ企業は、関税の影響を直に受ける可能性があります。投資家はリスクを考慮し、売り圧力が強まるでしょう。そのため、日本株全体の影響度合いは下落傾向と予想します。評価は「-3」とします。

日本の個別株への影響

アップル（AAPL・NASDAQ）

評価：-4

予想解説

アップルが米国製iPhoneが高騰する可能性がある中、株価は下落基調に。日本の投資家にも影響が出ると考えられる。

ソニーグループ（6758・東京証券取引所）

評価：-2

予想解説

ソニーもゲーム機やオーディオ製品に関するサプライチェーンが影響を受ける可能性が高く、市場全体の不安定さから影響が生じる。

任天堂（7974・東京証券取引所）

評価：-2

予想解説

任天堂もゲーム機の生産がアジアに依存しており、関税の影響で製品価格が上昇する可能性があり、売上に影響を及ぼす。

パナソニック（6752・東京証券取引所）

評価：-3

予想解説

パナソニックはエレクトロニクス製品が多く、グローバルなサプライチェーンに依存しているため、コスト増が懸念され株価にはマイナス要因。

トヨタ自動車（7203・東京証券取引所）

評価：-2

予想解説

トヨタも海外の部品供給に依存しているため、関税の影響でコストが上昇し、利益率への圧力が懸念されるため株価には影響を及ぼす。

ユニクロ（ファーストリテイリング 9983・東京証券取引所）

評価：-1

予想解説

ユニクロは海外製品が多いため関税の影響を受けるが、相対的には他企業に比べダメージが少ないと考えられる。